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2000年もアルゼンチンの豚肉生産は着実に増加



【ブエノスアイレス駐在員 浅木 仁志 4月12日発】アルゼンチンの2000年の
豚と畜頭数と豚肉生産量(枝肉ベース)は、99年比それぞれ2.6%、2.3%増加し、
輸入量(製品ベース)も2.4%増加した。年間1人当たり消費量も99年の7.81kgか
ら7.86kgと着実に増加した。

 2000年のと畜内訳は、去勢豚と繁殖供与外の雌豚が75%、子豚が20%である。

 豚肉とその加工品の輸入は、1ペソ=1ドルとした兌換(だかん)法が制定され
た91年から増加し、主に安価なブラジル産が輸入された。92年に輸入量が約3万ト
ンになり、国内養豚業の重要性が認識され濃厚飼料多給の集約的舎飼肥育が始まり、
インテグレーションのはしりとなった。インテグレーションは、主にハム類加工業
者や大豆搾油業者など中小合わせて40〜50社の会社経営によるといわれ、国内生産
の約半分を占める。残りの生産は、1戸平均100頭の母豚を飼養する約1,500戸の放
牧肥育を主体とした家族経営農家によって生産される。

 国内の豚肉消費は、1人当たり消費量のうち約7kgは加工品で消費されるが、近
年の生産と消費の伸びは、生鮮肉の消費が伸びたためと分析され、今後生鮮肉の伸
びを促進する手立てが模索されている。

 大手食肉処理加工業者が直接生産者に支払う生体価格、赤身肉価格(赤身肉の割
合を基に枝肉にプレミアムまたはディスカウントをつけた価格)は豚価情報システ
ム(SIPP)により売買取引の参考として公表されている。SIPPによる生体
価格と赤身肉価格は、99年が98年比で下落したのに対し、2000年はそれぞれ1s当
たり0.78ドル(約98円:1ドル=125円)、0.98ドル(約123円)で、99年に比べほ
とんど変化はなかった。小売り段階では、豚生鮮肉は消費のパイが小さく、流通シ
ステムが整備されていないことなどで流通コストなどが高く、牛肉より割高である。

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