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【シドニー駐在員 粂川 俊一 11月15日発】豪州フィードロット協会(ALFA) は11月9日、四半期ごとに行っている全国フィードロット飼養頭数調査の結果を発 表した。これによると、総飼養頭数は2001年9月末時点で74万2千頭となり、過去 最高を記録した今年6月の調査時点の69万3千頭からさらに7%増加し、記録を更 新することとなった。
州別飼養頭数内訳(単位:頭) | |||
9月末 | 前期比 増減率 |
前年同期 比増減率 |
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NSW州 | 265,969 | 1% | 19% |
QLD州 | 391,518 | 18% | 15% |
VIC州 | 35,383 | △34% | △0.5% |
SA州 | 15,552 | △11% | △51% |
WA州 | 33,352 | 24% | 169% |
合 計 | 741,774 | 7% | 15% |
仕向け先別飼養頭数内訳(単位:頭) |
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日本向け | 413,485 | 6% | 8% |
韓国向け | 20,671 | 77% | 4% |
他輸出 | 12,523 | 45% | 96% |
輸出計 | 446,679 | 9% | 9% |
国内向け | 285,700 | 8% | 24% |
不 明 | 9,395 | △47% | 163% |
合 計 | 741,774 | 7% | 15% |
フィードロット飼養頭数を州別に6月末と比較して見ると、全国の過半を占める クイーンズランド(QLD)州では18%増加、西オーストラリア州では24%増加、 ニューサウスウェールズ州は横ばい、ビクトリア州、サウスオーストラリア州では、 例年の季節的傾向を反映して減少した。特にQLD州の増加については、干ばつに よる牧草の生育状況の悪化がフィードロットへの導入を高めたことや、国内向けの 肥育牛への需要の高まりが要因として挙げられている。 フィードロットの収容能力に対する利用率は全体で82%と、この調査が始まって 以来の記録になった6月末の87%を下回ったが、これは、収容能力自体がフィード ロットの規模拡大や再稼動によって14%もアップしたことによる相対的な低下とみ られる。 また、仕向け先別に見ると、輸出向けが44万7千頭でフィードロット飼養頭数全 体の60%、国内向けが28万6千頭で同39%となり、6月末と比較して輸出向け、国 内向けともそれぞれ9%、8%と同程度の増加となっている。今回の調査結果は、 日本における牛海綿状脳症(BSE)問題の影響が見られる前のものである。AL FAによれば、9月の肥育牛平均価格は、輸出向けが204セント(約126円/s:1 豪ドル=62円)、国内向けが206セント(約128円)/sであったものの、10月には それぞれ170セント(約105円)/s、166セント(約103円)/sと落ち込んだが、 それでも昨年の水準を20%上回るとしている。 フィードロット飼養頭数が増加する中で、日本向けはそのシェアを徐々に低下さ せながらも、依然として全体の55.7%と圧倒的である。日本のBSE発生の影響が 豪州のフィードロット産業にどのような形で現れるのか、次回以降の調査結果が注 目される。
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