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食品表示用語の明確化を推進(イギリス)


【ブラッセル 島森 宏夫 9月20日発】 イギリス食品基準庁(FSA)は、
先般、食品諮問委員会(FAC)による食品表示用語の使用に関する報告書を
公表した。2000年2月に公表された調査報告の補完のために実施された本調査
結果では、フレッシュ、ピュア、ナチュラルなどの用語に法的な定義が無いた
め、消費者は、不適切な使用に対し、混乱や本当の意味をつかみかねるなどの
不満を持っていることが改めて指摘された。FACは、食品業界で用語の不適
正な使用があることを認めた上で、各用語の許容範囲について勧告した。

 これを受け、FSAでは今後、業界へ各用語の使用基準についての助言を行
うため、同勧告に沿った助言案を作成し、意見募集を開始した。

 FSAの助言案(抜粋)は以下のとおり。

Fresh(フレッシュ、生鮮)
・生肉については、調製肉との区別のための使用が許容できる。

・冷凍(解凍)肉については、使用すべきでない。

・「生鮮原料使用」の表現は、加工原料不使用を示す場合にのみ使用すべき。

Natural(ナチュラル、自然)
・何も加えず、食用に適するような加工のみを行った、伝統的な特性を持つ
 食品を示す場合などに限定して使用すべき。

Pure(ピュア、純粋)
・原料が1つだけであることを示すため、一般に次のいずれかに該当する場合
 にのみ使用すべき。(@何も加えていない、A偶発的な混入が無い、B自然
 原料からの抽出物(蜂蜜、砂糖など))

・混合食料へは一般に使用すべきでない。

Traditional(トラディショナル、伝統的)
・かなりの長期間存続している調理法、基本的な製造法を示すために使用すべき。
 原料、製造法は同期間において、大きく変化していないことが条件となる。

Original(オリジナル、起源、元祖)
・起源にさかのぼることができ、その後変化していない製法に沿って作られた
 食品またはその製法を示すためにのみ使用すべき。

Authentic(本物)
・本用語および関連用語(real、genuineなど)は、次のいずれかの場合にのみ
 使用すべき。(@製品の原産地名を強調する、A起源の特定できる調理法を強
 調する、B製品の特徴となっている原料の純粋性を強調する)

Home-made(自家製)
・消費者は、本用語から、工場産ではなく、家庭の台所で作られたものと理解す
 る。工場産の食品は小さな台所などで作られたと誤解を受けないようにすべき。

Farmhouse(農場産)
・本用語は、農場で作られた食品、または農場で作られたのと同様の品質を持つ
 食品に使われる。そのどちらを意味するかを明確にして使用すべき。



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