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2001年度米・加乳業メーカー・ランキングを発表


【ワシントン駐在員 道免 昭仁 10月17日発】 酪農関係の業界誌である「デ
ーリー・フーズ」は先ごろ、乳業メーカー各社の販売額による上位100位を発表
した。概要は次の通りである。

 1位は、販売額97億ドル(1兆2,150億円、1ドル=125円)でディーン・フーズ
社(本社:テキサス州ダラス)となったが、これは、度重なる乳飲料メーカーの
買収により急成長したスイザ・フーズ社(前年度第1位)とディーン・フーズ社
(同第3位)が2001年12月に合併し、知名度のあるディーン・フーズネームを社
名に残したことによる。これにより同社は、全米に 113の工場を持ち、乳飲料、
クリーム、アイスクリームなどを製造する乳業メーカー最大手になった。

 2位は、販売額41億ドル(5,125億円)で、クラフト・フーズ・ノースアメリカ
社(本社:イリノイ州ノースフィールド)となった。同社は、75年に存在した乳
業メーカーのうち、現在もなお同じ会社名で経営が行われていることから、その
主力商品であるプロセスチーズとヨーグルトの認知度は高い。

 これに続き、酪農協同組合(以下「酪農協」という。)組織であるランド・オ
レイクス(本社:ミネソタ州アーデンヒル)が31億ドル(3,828億円)を計上し、
3位となった。同組合は、約4,700戸の組合員を有し、生乳生産量も120億ポンド
(544万トン)と全米生乳生産量の 7%を占めている。バターとチーズのトップ
ブランドである同組合は、商品数も600点を超える。2002年7月以降、三井物産
との合弁会社であるチーズ・アンド・プロテイン・インターナショナル社を通じ、
モッツアレラチーズやホエイを生産するプラントを運営するなど積極的な事業展
開を行っている。

  今回、販売額17億ドル(2,125億円)で7位となったデーリー・ファーマーズ・
オブ・アメリカ(本社:ミズーリ州カンサスシティー)も酪農協である。同組合
は、97年に4つの地域酪農協が合併した巨大酪農協で、東海岸から西海岸全土に
わたり約1万5千の組合員数を有し、全米生乳生産量の約21%に当たる 345億ポ
ンド( 約1,565万トン)を取り扱っている。また、同社は年内にも、ニュージー
ランドの協同組合系乳業会社フォンテラとの合弁会社であるデーリー・コンセプ
ツ社を通じ、ニューメキシコ州の工場において濃縮乳たんぱく(MPC)の製造
を開始する予定とされている。

  乳業メーカーのランキングにおいても食肉パッカーと同様、企業合併・買収に
よる再編、統合の活発な動きが反映されている。
2001年度の上位10社
順位(00) 会社名 販売額(億ドル) 工場数
1(-) ディーン・フーズ(テキサス州) 97 113
2(2) クラフト・フーズ・ノースアメリカ(イリノイ州) 41 18
3(5) ランド・オレイクス(ミネソタ州) 31 14
4(-) ナショナル・デーリー・ホールディング(テキサス州) 24 33
5(13) サプート(カナダ・ケベック州) 23 52
6(6) クローガー(オハイオ州) 19 18
7(4) デーリー・ファーマーズ・オブ・アメリカ(ミズーリ州) 17 27
8(9) パーマラット・カナダ(カナダ・オンタリオ州) 16 29
9(7) レプリノ・フーズ(コロラド州) 15 11
10(8) シュライバー・フーズ(ウイスコンシン州) 15 13
資料:「デーリー・フーズ」
注 :( )内は2000年度の順位

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