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双方向性を目指したウェブサイト 連邦政府は、地域指導者の養成や競争力のある地域産業の育成などために必要な技 術や知識の習得を目的とした地域産業若手従事者プログラム(Young People in Rural Industries program ;YPIRI)を作成し、農林水産業などに従事する地方の若者( 18歳から35歳)のなかから希望者を募り、各種研修を行っている。この若手教育政策 の一環として、豪州農林水産省はこれら地方の若者向けに、YPIRIと連携したウェブ サイトを2002年8月から立ち上げ管理運営している。 このウェブサイトは「ヤング・オーストラリアン・ルーラル・ネットワーク」(Y ARN、http;//www.yarn.gov.au)と名付けられ、その特徴は、利用者による情報 の提供、交換、共有の場が設けられていることである。サイト全体が双方向性を持っ ており、それによって、豪州全土の農業等に従事する若者の大きなネットワークが形 成される。 豪州全域に居住する利用者は、このサイトにより、その場に居ながらにして @そ の時々の農業問題などに関する意見交換 A他人の関心事項やそれに対する意見、参 加できるイベント、ニュースなどへのアクセス B自ら企画したイベントの紹介やニ ュースの提供を行うことができる。 なお、マクドナルド林業・森林保護大臣は5月末、地方の若者に対し、YARNの有用 性を訴え、その一層の活用を改めて促している。 YARNサイトのコンテンツ ・ホーム: トピックス、主なイベント、主なディスカッション項目、アンケートの 募集。 ・ニュースサイト: 教育関連ニュースなど掲載。 ・イベントサイト: 地域のイベントを月別に掲載。 (なお、ニュースやイベントサイトには利用者による情報の提供 が可能) ・団体紹介サイト: 若者が所属する団体のサイト。 (新規ホームページの作成を支援する画面があり、イベントサイ トへの情報の追加等も可能) ・ピイプルサイト: YPIRI卒業生の氏名の検索(卒業生のネットワーク維持のため) ・ディスカッションサイト: いわゆる掲示板で、議論となる話題は、例えば自由貿易、 遺伝子組み換え作物など項目別に整理され、利用者は自 由に意見を書くことができる。YARNが最も力点を置いて いるサイトである。 ・他にリンクサイトや教育、奨学金制度などの検索サイトなどがある。 ◎ GMカノーラ商業用栽培、1年間は見送り ベイヤー社から認可申請があった遺伝子組み換え(GM)カノーラの商業用栽培に ついては4月に遺伝子技術規制局(OGTR)が、認可する方針を発表していたが、 5月初旬、ビクトリア州政府はGMカノーラの1年間商用栽培禁止を発表した。さら に、ニューサウスウエールズ州議会でも5月末、GM作物の商業用栽培を3年間禁止 する法案が可決された。これにより、その他の州でもGMカノーラの商業用栽培を禁 止していることから、OGTRによりGMカノーラの商業用栽培が正式に認可されて も、豪州では今年1年間はその商業用栽培が不可能となった。 【シドニー駐在員 井上 敦司 6月4日発】
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