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EUにおけるオーガニック農業への取り組みが拡大(full story) 【ブラッセル駐在員 関 将弘 3月12日発】 EU統計局は3月6日、2000年の EU加盟15カ国におけるオーガニック農業の取り組み状況を発表した。これによれ ば、オーガニック農地の面積は約380万ヘクタールと98年に比べ67%の大幅な増加、 農家数も約13万戸と98年に比べ32%の増加となっている。作目では飼料作物、草地 など畜産が大きな割合を示しており、家畜では豚、鶏の飼養頭数が大きな伸びを示 している。
O157に要した経費、過去10年間で約27億ドル(米)(full story)【ワシントン駐在員 道免 昭仁 3月13日発】 米国の食肉業界誌である「ミー ト・アンド・ポルトリー」3月号において、過去10年間に腸管出血性大腸菌O157に よる食中毒発生の食肉需要、価格への影響や製品の自主回収などによって食肉パッ カーが被った額を積算している。同誌によれば、需要の減退による損失額が約15億 8千万ドル(約1,869億円、1ドル=118円)、売上高上位 10社の設備投資に約4億 ドル(約472億円)、同10社の操業コストの増額が約2億5千万ドル(約295億円)、 製品の自主回収に要した経費が約1億ドル(約118億円)などとなっている。
牛肉貿易自由化は大きな利益(マゼラン・プロジェクト報告)(豪)(full story)【シドニー駐在員 井上 敦司 3月12日発】 豪州食肉家畜生産者事業団(ML A)は3月5日、主要牛肉輸出国5ヵ国による牛肉貿易自由化に関する国際共同研 究報告書「マゼラン・プロジェクト・レポート」を発表した。それによると、牛肉 貿易の自由化によって輸出国は大きな利益を得ることになり、すべての貿易障壁が 撤廃されるならば、生産者は年間8億5千万豪ドル(595億円:1豪ドル=70円)以 上もの利益を得るとしている。豪州肉牛生産者協議会(CCA)などの生産者団体 ではこの報告を歓迎し、世界貿易機関(WTO)農業交渉における豪州の主張を後 押しするものと評価している。
2002年の畜産事情を総括(カンボジア)(full story)【シンガポール駐在員 小林 誠 3月12日発】 2月26〜28日の3日間、カンボジ アの首都プノンペンで農林水産省家畜生産・衛生局の年次会議が開催され、国内24 県の家畜生産・衛生事務所長によって、2002年の生産・衛生状況が報告された。家 畜飼養頭羽数は、鶏が前年比で 9%を超えるかなりの程度の増加となったが、他に は大きな変動は報告されなかった。法制度の未整備や政府の予算不足などにより、 衛生環境も依然として改善されておらず、同国の畜産は依然として前途多難な状況 にある。
伯農務省、トウモロコシとソルガムの生産を奨励(full story)【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 3月12日発】ブラジルでは、2002年のトウモロ コシ生産量が前年比 16.6%減の3,527万トンとなったほか、通貨安を背景に輸出が 増大したことなどから、トウモロコシの国内供給がひっ迫し、同年の生産者販売価 格は記録的な高値となった。こうした中、ブラジル農務省ロドリゲス農相は2月19 日、トウモロコシとソルガムの生産奨励および取引支援策を発表した。同農相は、 世界の食肉市場におけるブラジルの競争力は現在も高いレベルにあるが、飼料原料 の供給態勢が安定すれば、さらに高まるとしている。