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フィードロット飼養頭数、過去最高を記録(豪州)


9月末の飼養頭数、前年比7%増

  豪州フィードロット協会(ALFA)は10月25日、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)との共同調
査による四半期ごとの全国フィードロット飼養頭数調査の結果を発表した。これによると、総飼養頭数
は2004年9月末時点で75万9千頭と4期連続の増加となり、前回調査(2004年6月末時点)から7%近
く上昇して、過去最高の飼養頭数を記録した。




  州別のフィードロット飼養頭数を前回の6月末時点と比較すると、フィードロットが集中するクイン
ズランド(QLD)州やニューサウスウェールズ(NSW)州など東部地区が順調に増加しており、中
でも、例年、放牧が始まるこの時期には飼養頭数が減少傾向をみせるビクトリア(VIC)州で、前年
同期比で2倍以上も増加するなど、好調な牛肉輸出を裏づける結果となった。

  一方、サウスオーストラリア(SA)、ウエスタンオーストラリア(WA)の西部地区では飼養頭数
が減少したが、これは、東部地区のフィードロットに素牛を集中させている影響によるものとみられて
いる。

  ALFAでは、これら飼養頭数の増加は、BSE問題により米国産牛肉のアジア諸国向け輸出が停止
したことで、これら国々の牛肉需要が豪州産に大きく依存した結果としている。
  

日本向けは過去最高を記録、韓国向けも大幅な伸び

 飼養頭数を仕向け先別にみると、輸出向け飼養頭数が50万2千頭でフィードロット全体の66%、国内
向けが24万7千頭で同32%と、前年同期と比べると輸出向けが8ポイント上昇し、国内向けが同ポイン
トの減少となった。

  輸出先別では、日本向けが44万2千頭と2001年に記録した41万3千頭を超え、過去最高を記録し、韓
国向けも前年同期比68%増の3万4千頭と順調に増加した。

  また、フィードロットの収容可能頭数は、全体で97万9千頭と前年同期比で7%増加するとともに、
稼働率も77%と前年同期に比べ10ポイント向上した。



現状を上回るのは難しいとの見方も

  今年に入り、フィードロット飼養頭数は、好調な輸出を背景に増加傾向で推移しているが、その一方
、国内では、素牛価格の上昇に伴う生産コストの上昇、また、主要輸出先である東南アジアの一部諸国
では、豪州産牛肉価格の上昇による販売不振などの動きもあり先行きは不透明な状況ともいえる。

  ALFAでは、フィードロットの飼養頭数が過去最高を記録したのは、日本及び韓国向け輸出価格が
好調であったことが最大の要因としているが、一方で、米国産牛肉の輸入再開に向けた動きもあり、今
年12月末時の飼養頭数については、現状を上回るのは難しいとみている。



◎NZフォンテラ、豪州乳業の買収を提案

  ニュージーランドの大手乳業会社フォンテラは10月28日、豪州大手乳業会社であるナショナルフーズ
の株式公開買い付け(TOB)による買収をナショナルフーズ側に提案した。同社はナショナルフーズ
の発行済株式の18%をすでに所有しており、今回の提案により過半数以上を取得することで、ナショナ
ルフーズを実質的な傘下に収めたい意向である。この提案に対し、ナショナルフーズ側は、フォンテラ
の買い付け提示額は、資産額や今後の将来性をみると、自社の評価額が低すぎるとして反対の意向を示
している。

【シドニー駐在員 横田 徹 平成16年11月4日発】 
 
 
 

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