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両大統領候補、AFBF農業意識調査に回答(米)


両大統領候補、エネルギーや税金削減については一致した回答

  米国最大の農業者団体であるアメリカンファームビューロー(AFBF)は10月4日、AFBFがブッシュ、
ケリーの両大統領候補に対して実施した農業に対する意識調査への回答内容について発表した。その回
答内容は、農業発展のための提案、エネルギー、ファストトラック権限、税金など多岐にわたっている。
両候補ともエタノール燃料の利用促進や相続税削減などについては支持する回答を行なっている。AFBF
の主な質問と回答内容は次の通り。



農業分野発展のための提案

 (ブッシュ共和党大統領候補)

  現農業法における価格・所得政策は有効に機能している。これにより現在、穀物価格や畜産物価格も
堅調である。農業者の生活を更に確固たるものにするため、主要なエネルギー消費者である農業者に対
し、充分で手頃な価格の電気や天然ガスを供給することを目的としたエネルギー法案を議会に提出した。

  議会はこれを可決するべきである。更に、この法案では、エタノールやバイオディーゼルなどの農業
産品を活用した代替エネルギー利用も促進することとしている。

(ケリー民主党大統領候補)

  農業分野発展のためには、公正な取引、農業分野における企業寡占化の緩和、環境保全対策、農業産
品を利用したエタノールやバイオエネルギーの奨励などが必要。また、農畜産物の価格下落に対し強力
にサポートするセーフティーネットの整備、災害支援やリスクマネージメントプログラムの強化も必要
である。



ファストトラック権限の支持と更新

(ブッシュ共和党大統領候補)

  ファストトラック権限(TPA)を有することは国際的な農業交渉における相手国への信頼性の面に加
え、米国の食品と農業のために海外市場を開拓する上でも重要である。来年失効するTPAの更新を議会
に申請する。

(ケリー民主党大統領候補)

  大統領就任後、120日間ですべての貿易協定と貿易戦略についての再検討する予定である。この再検
討の過程でどのような方法でTPAを更新するかも検討される。
  バイオテクノロジー技術を活用した国内外の農業産品の受け入れ

(ブッシュ共和党大統領候補)

  バイオテクノロジー技術は、増加する世界の食物需要や農業による環境への影響を低減する重要な
役割を担っている。バイオテクノロジー技術を使った全世界の食品の約70%を生産する米国内の生産
者を守るため、遺伝子組み替え食品の表示(ラベリング)に反対の立場をとっている。また、輸出の
ために非遺伝子組み替え穀物を生産する農家の対する支援も行っている。

(ケリー民主党大統領候補)

  国内外における安全な農業産品の受け入れを推進する。ヨーロッパ諸国や他の国々は、米国の農業
輸出産品を不当に市場から締め出すための口実にバイオテクノロジー技術利用を用いてはならない。



相続税など廃止への支持

(ブッシュ共和党大統領候補)

  相続税の廃止を全面的に支持する。今後5年間にわたる家族を重視した減税措置を実施することと
している。

(ケリー民主党大統領候補)

  相続税などの更なる軽減を支援する。これには、家族経営農家に対する相続税に対する非課税措置
を1,000万ドル(約11億円、1ドル=111円)までとすることや長期的な投資に対するキャピタルゲイ
ン税廃止などが盛り込まれることになる。



海外からの農業従事移民の受け入れ

(ブッシュ共和党大統領候補)

  米国民では充分でない農業従事者を補うものとしての海外からの移民受け入れは、経済力を高める
ものになる。米国内で雇用されている数百万人の未登録労働者に対し、臨時雇用者としての法的地位
を与える新たなプログラムを提案している。

(ケリー民主党大統領候補)

  農業従事者の権利が確立されるとともに、国内農家にとって法的に認められた労働者が確保できる
ようにするための法案を支持する。
 
 
【ワシントン駐在員 道免 昭仁 平成16年10月6日発】


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