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豪州の食肉高度加工業者、トップ25を発表


拡大を続ける加工製品市場

  豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)はこのほど、2003年における食肉(牛肉・羊肉)高度加工業者(Red 
Meat Value Adding Companies)の上位25社を発表した。このランキングは、加工度の高い食肉製品、いわゆ
る食肉以外の原材料を加えたものや、調理済みに近いものなど付加価値の高い製品の生産状況を把握するも
のとして毎年実施されており、羊肉や牛肉の消費が順調な中で、今回の発表は4回目となる。

  ランキングに関しては、高度加工製品の生産に用いられた原料肉の量に基づき行われており、MLAは、
2003年の使用量を上位25社で20万2千トン(前年比7%増)、同じく製品売上高を推計で20億豪ドル弱(約
1,580億円弱:1豪ドル=79円)としている。

  

ハンバーガーなどファストフード向けを中心に増加

 高度加工製品の生産内訳を見ると、ハンバーガーパテ(全体の25%)、ソーセージなど調製品製造(同21
%)、缶詰・冷凍食品(同10%)、ピザなどのトッピング材料(同5%)、その他(同6%)となっている。

  一方、販売先では、フードサービス(外食)向け(全体の45%)、直接小売向け(同26%)、調製品製造
向け(同16%)、小売ブランド向け(同11%)、特殊加工向け(同2%)となり、販売先ごとに仕様が異な
る小売ブランド向けが前年に比べて7ポイント落ちた反面、経済性などを背景にフードサービス向けが同6ポ
イントの上昇をみせた。

  また、輸出については、引き続き日本(輸出量全体の36%)が最大の輸出先となっているが、ここ数年、
東南アジア(同33%)や中東向け(同15%)輸出の拡大が目立っている。



企業、消費者の利害が一致

  高度加工製品の生産拡大の要因として、食肉に付加価値を付けることで利益率の確保を図りたい企業側の
思惑がある中で、経済性や時間の節約からファストフードの利用や調理済み製品の購入などを求める消費者
側との利害が一致していることが挙げられる。

  MLAは発表の中で、各企業は消費者需要に対応した製品の開発を積極的に進めており、最近では機内食
や高級ホテル向け製品の増加も生産拡大の要因の1つとしている。加工製品向けの食肉使用量の増加と加工
製品市場は、さらなる拡大の兆しをみせている。




【シドニー駐在員 横田 徹 平成16年10月18日発】 
 
 
 

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