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USDA、過去のBSE疑陽性牛の追加検査を実施


追加検査により1例について疑陽性の診断

  米国農務省(USDA)は6月10日、過去のサーベイランスにおけるスクリーニング検査において疑陽性とさ
れ、その後免疫組織化学検査(IHC)により陰性と確定診断されていた3例について、ウエスタンブロット法
(WB)による追加検査を実施した結果、1例について陽性との結果を得たと公表した。

 なお、USDAは2004年6月以降、歩行困難牛など高リスク牛を中心にBSEサーベイランスの実施を強化し、
これまでに37万5千頭以上を検査してきた。


追加検査はOIGによる勧告 

 今月上旬、同省の監察官事務所(OIG)は、動植物検査局(APHIS)、食品安全局(FSIS)および
農業研究局(ARS)などと連携しつつ公平な見地から国内BSE関連活動に関する調査および助言を行い、こ
れら3例のサンプルについて国際獣疫事務局(OIE)も認めているBSE検査であるWBによる確認の必要性
を勧告していた。今回の追加検査の結果、3例のうち2例については陰性だったものの、1例については弱い陽
性反応が認められた。このようにIHCとWBにおいて相反する結果が得られたため、当該牛のサンプルは英国
ウェイブリッジにあるOIEがリファレンスラボとして指定するBSE関連の研究所へ送られることとなった。
また、USDAは、これまで疑陽性例については、陽性との結果が出ない限り出生地などの情報を公開しないと
してきたが、当該牛は肉用種の老齢牛であり、さらに輸入牛であるとの情報はないとしている。

 APHISのクリフォード主席獣医師は、「今回の追加検査により疑陽性牛が確認されたものの、USDAは
人へ供給される食物から牛の特定危険部位を排除するなど、人および動物をBSEなどから保護する十分な連携
システムをすでに確立している。強化されたサーベイランスの開始時点から、BSEの追加の事例が確認される
ことは十分に予想されてきた。当該牛については特異な結果を得たものの、最終的にはこれまですべての確定診
断を行ってきたことに満足している」としている。

 なお、最終的な検査結果が判明するまでには2週間程度を要する見込みとされている。


◎米国下院、WTO加盟継続の是非を採決

 米国下院は6月9日の本会議で、米国の世界貿易機関(WTO)への加盟継続の承認を撤回する決議案に対し
て投票を行い、加盟継続に対し賛成338票対反対86票の結果、同案を却下した。

 米国通商代表部(USTR)のポートマン代表は、「米国はブッシュ大統領の指導的役割によりドーハラウン
ドの立ち上げを助け、ドーハラウンドを野心に向けた前進へと導いてきた。本日の投票結果は、今後も米国がW
TOにおいて指導的役割を担い続けるという強いメッセージを下院が送ったと理解している」との声明を公表し
た。

 さらに、@議会とともに米国の貿易相手国との取り決めによってのみ達成し得る米国産品に対する関税の削減
のために働いていく所存である、AWTOはわれわれが日々利益を享受している公平で規則に基づいた世界的な
貿易の仕組みを提供するものである、Bアメリカの輸出者は世界中の高率関税と関税以外の貿易障壁に直面して
いるものの、交渉が継続中のドーハ開発計画は、米国に本当の意味での競争という最高の機会を提供するもので
ある−こととしている。

 なお、同代表は15日、4年間の任期を終えたジュネーブのデイリー駐米国大使の後任に、これまでドーハ開発
計画の下、ともに交渉に関わったUSTRのアルゲイアー補佐官を任命することを発表した。
【ワシントン駐在員 唐澤 哲也 平成17年6月15日発】


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