週報「海外駐在員情報」


平成18年8月22日号(通巻732号)


◎熱波・干ばつにより飼料などの生産が減収になると予測(EU) (full story)

【ブリュッセル駐在員 和田 剛 平成18年8月16日発】欧州委員会は8月11日、本年5月から7月にかけて
欧州を襲った熱波・干ばつの影響を考慮した最新の作物の収穫予想を公表した。                                             
 これによれば、飼料を含む多くの作物が前年と比べ減収となることが予測されている。なお、2万7
千人余りの死者を出した2003年の猛暑の際の被害に比べ、その被害範囲は広いものの、被害の度合いは
全体的に見れば軽いと予測している。        

◎米国の野鳥で低病原性の鳥インフルエンザを確認 (full story)

【ワシントン駐在員 郷 達也 平成18年8月17日発】米国農務省(USDA)および米国内務省(DO
I)は8月14日、省庁横断で行っている拡大モニタリング検査の結果、ミシガン州南東部で捕獲された
野生のコブハクチョウで低病原性の鳥インフルエンザウイルスの感染を確認したことを公表した。両省
は、このH5N1型インフルエンザは少なくとも高病原性のアジア型ではなく、過去に北米で発生した
低病原性のものに類似しており、ヒトの健康にはまったく影響がないことを強調している。  

◎NZ、畜産物中期需給予測を見直し  (full story)

【シドニー駐在員 横田 徹 平成18年8月17日発】ニュージーランド(NZ)農林省(MAF)は7月、
2009/10年度(6〜5月)までの畜産に関する中期需給予測を発表した。これは、2005年12月に発表した
2008/09年度までの中期予測に対し、その後の状況の変化、特に主要通貨に対して下落したNZドル為替
の動向を加味して見直したもの。これによると、酪農部門は、緩やかながらも引き続き成長が見込まれ
るとする一方、牛肉部門では、肉牛飼養頭数の減少などを背景に牛肉生産は減少傾向で推移するとして
いる。
 
○NZ最大手乳業フォンテラ、豪州乳業会社の買収を視野                                                                   

◎鶏肉価格回復、AI再発への警戒を継続(ミャンマー)(full story)

【シンガポール駐在員 斎藤 孝宏 平成18年8月17日発】ミャンマーでは3月上旬に高病原性鳥インフ
ルエンザ(AI)が発生し、鶏やウズラなどの処分を行った。4月の初旬が最終発生となっており、現
在のところ再発は確認されていないが、AIが発生した地域に携帯電話による連絡網の整備を進めてい
る。鶏肉や鶏卵価格はAI発生後に大きく低下したものの、その後発生前の水準に戻っている。隣国の
タイなどでAIが再発しており、政府は警戒を継続している。                    

◎ブラジルで進む積極的な農業投資 (full story)

【ブエノスアイレス駐在員 松本 隆志 平成18年8月16日発】ルーラ大統領は7月24日、家族農業経営に対し
低利融資や技術導入を行うなどの優遇措置を設けた家族農業法(法律第11326号)の制定を発表した。
また、ブラジルの金融機関は一定額を農業に関する融資に充てる義務があることから、高能力乳牛の導
入、非遺伝子組み換え大豆の作付け、アルコール工場への投資など農畜産物価格の低迷の中にあっても、
積極的な農業投資が進められている。                                               



元のページへ戻る