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ペルー国会、米国との自由貿易協定を承認


賛成多数で可決

  ペルー国会は6月27日、米国との自由貿易協定(ペルー米EPA)について賛成79、反対14、棄権6で可
決した。ペルー米EPAについては、6月に実施されたペルー大統領選挙においても争点の一つとなったが、
親米派のガルシア大統領が勝利したことにより国会での承認につながったものである。

    

担当大臣はペルー米EPAによるペルー農業の発展を強調

 フェレロ貿易観光大臣は、ペルー国会での可決を受け、ペルー米EPAを契機としたペルー農業の発展を
強調している。以下は、同大臣の発言の内容である。

 「ペルー米EPAにより、これまで不可能であったことが可能になる、すなわち海外資本の投資により新
たな製品の輸出拡大が可能になる。

 関税撤廃までに最高17年の期限(注:コメに対する措置)が設けられており、その間にペルー農業の問題
解決を図る必要がある。6月25日には、関税撤廃などにより影響を受ける綿花、トウモロコシ、小麦に対す
る助成措置が国会で承認された。今後、助成措置は改善される可能性を含んでいるが、ペルーの農業生産者
は助成措置に頼らない競争力のある新しい農産物生産に取り組むべきである。新鮮な農産物を提供する農業
生産者にとって、ペルー米EPAは利益を向上させる機会となる。ペルー農業が将来にわたって発展するた
め、ペルー米EPAは、その原動力となるだろう。

 助成措置の対象となるにもかかわらず、ペルー米EPAに対する抗議デモを繰り返す団体があるが、今回
の助成措置の対象となる者に対しては、これまでどのような助成も与えられていなかった。ペルー米EPA
は、ペルー農業に利益と発展をもたらすが、農業生産者はこれまでの農業に対する取り組みを変える必要が
あるのではないか。抗議デモを行う団体は、自身の利益につながらないことに気付いていない。抗議デモを
繰り返すことは、外国人観光客と海外資本の投資をペルーから追い出すことにつながる。

 ペルー国会での可決を受け、以降は米国における承認を待つばかりである。できるだけ早期の承認を期待
する。」

    

◎アルゼンチンのコルドバ州、畜産環境問題からフィードロット施設を規制

 アルゼンチンのコルドバ州議会は7月14日、フィードロット施設の設置を規制する条例を定めた。集約的
な飼養管理を行うフィードロット施設から、悪臭やハエの発生、水源汚染などの畜産環境問題が発生してい
たため、周辺住民から苦情が出されていた。

 同条例の主な内容は以下のとおりである。

@居住地域や水源地から半径3キロメートル以内の地域を、集約的な飼養管理を行うフィードロットの施設
 の設置に不適な地域(規制地域)として指定すること

A規制地域内に新たにフィードロット施設を建設する場合、関係市町村の同意を要すること

B規制地域内の既存のフィードロット施設に対し、立ち退きを要請すること

加えて、サンタフェ州においても、同様の条例の制定に向けた検討が始められていることが伝えられている。



【ブエノスアイレス駐在員 松本 隆志 平成18年7月12日発】 


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