週報「海外駐在員情報」


平成19年1月30日号(通巻752号)


◎動物輸送に係る動物福祉基準の厳格化(EU) (full story)  
                                                             
【ブリュッセル駐在員 和田 剛 平成19年1月24日発】EUでは本年1月5日より、動物の輸送に係る順守すべき
動物福祉の基準などを定めた規則が新たに施行されることとなった。これまでにもEUの動物輸送は、厳し
い動物福祉基準に基づき実施されてきたが、今回の新たな規則の施行により、動物輸送に従事する輸送事業
者など関係者はさらに厳格な対応が迫られることとなった。     

◎米国の乳業団体、次期農業法における酪農制度の改革を主張  (full story)

【ワシントン駐在員 郷 達也 平成19年1月24日発】米国の乳業団体である国際乳製品協会(IDFA)のティプ
トン会長は1月15日、同協会の総会において、米国の酪農・乳業の発展のためには国際市場における米国産
乳製品の競争力強化が重要であり、次期農業法において酪農制度を大きく改正して市場原理の導入を図るべ
きとの考えを明らかにした。 

◎豪州の牛乳消費、引き続き上昇に(豪州) (full story)

【シドニー駐在員 横田 徹 平成19年1月24日発】 デイリー・オーストラリア(DA)が昨年末に発表した
資料によると、2005/06年度(7〜6月)の豪州の牛乳消費量は、前年度比2%増の2,065千キロリットルを
記録した。また、国民一人当たりの年間牛乳消費量も、前年度比0.8%増の101リットルとなった。豪州国内
の牛乳消費量は、移民の拡大などによる人口の増加に伴い、おおむね右肩上がりで上昇を続けており、前年
度には、初めて2,000千キロリットル台に到達した。
                                                                                    
○干ばつ下の酪農民、適正な配分を求めて生乳の廃棄を検討
 

◎供給過剰で豚生産者価格が下落(タイ) (full story) 【シンガポール駐在員 斎藤 孝宏 平成19年1月25日発】タイでは、鳥インフルエンザ(AI)発生による代替需 要により豚肉価格が好調に推移してきたが、その結果、高価格が生産を刺激し、過剰生産に陥ることとなっ た。豚の生産者価格は昨年後半から下落し始め、年末から年初にかけてはこの三年間での最低水準にまで大 きく下落した。すでにコスト割れしているとされ、政府内には物価統制法の発動を示唆する動きが出ている。 大手養豚企業は、問題の根底には業界全体の自己中心的な経営があると指摘し、政府の頭数削減に向けた抜 本的な措置とともに加工業者への支援も必要と訴えた。
◎アルゼンチン、民間主導により乳製品基金を創設 (full story) 【ブエノスアイレス駐在員 松本 隆志 平成19年1月24日発】乳製品の輸出が好調である中、乳業関係者は乳製品の 国内価格の上昇を招くことなく、生産者も含め輸出価格の上昇による利益を共有できる仕組みの検討を進め た。そして1月5日に乳製品市場における補償制度に関する協定を締結し、輸出業者の利益を基に乳製品基 金を創設することを発表した。乳製品基金により生乳価格は1割程度引き上げることができると見込まれて いる。

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