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牧草地は減少傾向が続く一方、牛肉生産量は増加の見込み(ブラジル)

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サンパウロ州における放牧地の減少傾向は今後とも継続する見込み

 ブラジル南東部のサンパウロ州は、国内におけるサトウキビ作付面積の約5割を占めている。同州における2003年から2007年にかけての主な作物の作付面積の変化を見ると以下のように、バイオエタノール需要の高まりによりサトウキビが増加し、堅調な需要からオレンジがほぼ一定に推移する一方で、牧草地を中心に他品目の面積が減少している。
(表1)サンパウロ州の主な作物の作付面積
 また、ブラジル政府の20017/18年度の農業予測によると、FFV車(エタノール燃料でもガソリンとエタノール燃料の混合燃料でも走行可能な自動車)の普及による国内需要の増加やエタノール燃料の輸出量の増加が見込まれることから、同国のサトウキビ作付面積は1,027万ヘクタールと大きく拡大すると予測している。
http://lin.alic.go.jp/alic/week/2008/ar/ar200801301.htm
 農業コンサルタントのFNP社は、2017年のサンパウロ州のサトウキビ作付面積を535万ヘクタール、同じく牧草地面積を752万ヘクタールと予測している。このようなことから、サンパウロ州におけるサトウキビ作付面積は今後とも拡大し、牧草地を中心に他品目の面積が減少する傾向は今後とも継続するとみられる。

ブラジル全体で見ると放牧地の減少はわずか

 転じて、ブラジル全体を見ると、サトウキビ作付面積は国土全体の0.8%を占めるに過ぎない。また表2からは、仮にサトウキビ作付面積が2倍の1,400万ヘクタールとなり、その全てを放牧地から転換したとしても、2億1千万ヘクタールある放牧地の減少率は約3%にすぎないと算出される。
((2.1億ha−7百万ha)/2.1億ha=96.7%)
(表2)ブラジルの国土の利用状況
 これまで牧草地価格が低く、長年にわたり施肥も行わず放牧利用を続けたため著しく生産性が低下した牧草地が点在しているが、穀物価格の上昇に伴い牧草地価格も上昇していることから、これら牧草地を整備する動きも見られる。このように生産性が低下した牧草地を活用することにより、アマゾンやパンタナールなどの環境保護を図りつつ、農畜産物の増産が可能であると関係者は見込んでいる。FNP社は、2017年の牧草地面積は1億7千万ヘクタールに減少する一方で、生産性の向上により、牛肉生産量は899万トン(枝肉ベース)に増えると予測しており、特に北部において、飼料生産の増加により、牛肉生産量の伸びが顕著になると予測している。
 しかしながらブラジル国内の流通インフラは未整備であることから、農畜産物の増産のためには、道路の舗装や河川港の整備などがさらに必要となってくるとみられる。
(表3)牛肉生産量の予測
【松本 隆志 平成20年12月9日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:藤原)
Tel:03-3583-9805



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