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2009/10年度畜産物輸出額は前年度比7.3%減の見込み(豪州)

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農産物輸出額は、前年度比2.5%減の見込み

 豪州農業資源経済局(ABARE)は9月22日、2009/10年度(7月〜6月)における一次産品の生産、輸出などの見通しを公表した。これによると、2009/10年度の農産物の総輸出額は、前年度比2.5%減の311億豪ドル(2兆4569億円:1豪ドル=79円)と見込まれ、前回予測(2009年6月公表)の325億豪ドル(2兆5675億円)から下方修正された。

 内訳を見ると、大麦、オーツ麦、コメ、ソルガム、綿実、砂糖などについては、輸出価格は低下すると見込まれるものの、生産量の増加に伴う輸出量の増加から、輸出額は増加すると予測されている。一方、小麦、カノーラ、生体家畜を含む畜産物の輸出額は減少すると見込まれている。

 なお、2008/09年度の農産物の総輸出額は、同16%増の319億豪ドル(2兆5201億円)と推計されている。
農産物輸出額

畜産物輸出額は、各品目とも減少し前年度比7.3%減の見込み

 2009/10年度の畜産物輸出額については、乳製品輸出額の大幅な減少に加え、各品目とも減少が見込まれることから前年度比7.3%減の141億豪ドル(1兆1060億円)と予測されている。品目別に見ると、牛肉については、生産量は微増するものの、主要3カ国(日本、韓国、米国)の需要減から輸出量が同2.9%減の94万トンと減少し、また、主要輸出先での低価格志向を背景に輸出価格も低下が見込まれることから、輸出額は、同8.1%減の45億豪ドル(3555億円)と予測されている。羊肉については、輸出量が、競合するニュージーランドの輸出減が見込まれることなどから同2.3%増の31万トンと増加するものの、為替変動などの影響により、輸出額は同3.3%減の14億豪ドル(1106億円)と予測されている。乳製品については、生乳の減産に伴う生産量の減少などから輸出量が減少し、加えて国際乳製品価格も低水準と見込まれることから、輸出額は、同23.8%減と大幅に減少し、20億4千万豪ドル(1611億円)と予測されている。
【杉若 知子 平成21年9月29日発】
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