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日本産牛肉の販売が再開される(シンガポール)

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日本産牛肉の販売を再開

 シンガポールの日系スーパーマーケット、明治屋シンガポールで6月5日、日本産牛肉が販売された。

 シンガポールは、2001年9月の日本での牛海綿状脳症(BSE)発生により日本産牛肉の輸入を禁止していたが、食品安全を所管する農食品獣医庁(AVA)が5月14日、日本の3カ所の食肉処理施設を骨なし牛肉の対シンガポール輸出可能施設として認定したことを公表したことで、日本産牛肉の輸入再開が認められていた(5月14日付け「海外駐在員情報」参照)。

他の牛肉との違いをどのように認識させるかが課題

 販売されたのは、サンキョーミート(株)有明ミート工場で処理された「都城和牛」のA4〜A5クラスの牛肉。

 輸入再開後第一便ということでAVAの検査に時間がかかり、発売日を特定できず、大々的な宣伝ができなかったとのことだが、「初荷」との掛け声に、足を止めて見入る客や、早速買い求める客も見られた。

【店頭の宣伝】
【店頭の宣伝】
【肉売り場の様子】
【肉売り場の様子】
【サーロインしゃぶしゃぶ用】
【サーロインしゃぶしゃぶ用】
【サーロインステーキ】
【サーロインステーキ】
 シンガポールの一般的なスーパーマーケットでは、量り売りの豪州産サーロイン牛肉が、100グラム当たり4.50シンガポールドル(約302円:1シンガポールドル(以下ドル)=67円)程度で売られている。また、安価なブラジル産冷凍牛肉は同2ドル(約134円)弱で売られている。

 明治屋シンガポールでは、米国産や豪州産のグレインフェッド牛も取り扱っているが、それらと比較しても、今回の日本産和牛は、サーロインのしゃぶしゃぶ用が同35.80ドル(約2,400円)、ステーキが同34.80ドル(約2,300円)と高めの価格設定となっている。

 このことについて、明治屋シンガポールの担当者によれば、「買っていただければ味の違いがしっかり分かります。」とのことである。
【佐々木 勝憲 平成21年6月5日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 調査課 (担当:平石)
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