カナダ政府は、昨年2月に、カナダドル高、飼料価格の高騰、肉豚価格の低迷などに苦しむ養豚経営を支援するため、カナダ豚肉協議会(CPC)が実施する繁殖豚のとう汰事業に対して総額5,000万カナダドルの支援を行うことを決定している。(
平成20年2月28日付海外駐在員情報参照)
この事業は、畜舎単位で繁殖豚(繁殖母豚または種雄豚)をとう汰した事業者に対し、3年間その畜舎で豚を飼養しないことを条件に1頭当たり225カナダドルを補助することを主な内容とするものである。事業の開始当初、補助対象となる繁殖豚のとう汰期間は2007年11月1日から2008年11月30日までに設定されており、参加を希望する養豚経営は2008年9月1日までに事業参加申請を提出した上で同11月30日までにと畜を完了し、12月末までにすべての証拠書類を提出することとされていた。
その後、昨年9月に事業の運用の一部が変更され、交付金のほかとう汰申請から実際のとう汰までの間に給付される繁殖豚1頭当たりの飼料助成費(1カナダドル/日)の上限が15カナダドルから30カナダドル(と畜場の受入頭数制限などの理由がある場合には最高45カナダドル)に引き上げられるとともに、とう汰に関する証拠書類の提出期限も2009年1月15日まで延長されていた。