1月の需給概要

国内の主要畜産物の短期需要動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。
・牛肉および豚肉の数量は部分肉ベースです。

  • ◇牛 肉 卸売価格、依然前年同月を上回る

      牛肉の卸売価格(東京・省令)は1,226円となり、前年同月比11.0%高と16年3月以降11カ月連続で前年同月を上回り、依然高水準で推移している。一方、1月の牛肉の生産量は、25,947トン(部分肉ベース)と前年同月を7.8%減少したが、これは、15年12月の米国BSE発生を受け、肉牛の出荷が前倒しされたことにより前年水準が高かったことが反映したものと思われる。
  • ◇豚 肉 卸売価格、高水準を維持

     
    1月の豚肉の卸売価格(東京・省令)は、444円/kgと前年同月を14カ月ぶりに下回った。しかし、と畜頭数が、12月、1月と2カ月連続で前年同月を下回っており、また、今後の豚の出荷予定頭数の減少が見込まれることなどから、価格は引き続き高水準を維持している。
  • ◇鶏 肉 国産品在庫、14カ月ぶりに前年同月上回る

      鳥インフルエンザの発生による鶏肉輸入量の大幅な減少から、国産鶏肉の在庫量の減少が続いてきたが、1月は15年11月以来、14カ月ぶりに前年同月を上回った。一方、16年4月から17年1月までの鶏肉調製品の輸入量は、前年度、前々年度の年間輸入量を既に上回っており、生肉形態から調製品へのシフトも進んでいる。
  • ◇牛乳・乳製品 脱脂粉乳価格、10カ月連続で値下がり

      1月の脱脂粉乳の大口需要者向け販売価格は、前月と比べて6円安の1万3,272円/25kg(消費税込み)となった。推定出回り量は前年同月をわずかに上回る1万3,700トンとなったものの、全般的な需要の伸び悩みや、在庫過剰が続いていることなどから、平成16年4月以降10カ月連続で前月より値下がりしている。
  • ◇鶏 卵 10月〜12月の鶏卵生産量、前年同期下回る

      16年10〜12月の鶏卵生産量は628,324トン(前年同期比97.4%)となり、4期連続して前年同期を下回った。このように供給不足の状況が続いたことに加え、年末にかけてケーキなどの需要増から、卸売価格、小売価格はともにかなり高い水準で推移している。
  • ◇飼 料 とうもろこし輸入量、10カ月連続前年同月を下回る

      1月のとうもろこし輸入量は、91万6千トンと前年同月を10カ月連続下回り、前年同月比0.7%減となった。また、輸入量の約9割を占めるアメリカからの輸入量は、86万99百トン(前年同月比0.2%)となり、4カ月ぶりに前年同月並みとなった。



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