3月の需給概要

国内の主要畜産物の短期需要動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。
・牛肉および豚肉の数量は部分肉ベースです。

  • ◇牛 肉 卸売価格、高水準続く
    3月の卸売価格(東京・省令)は1,288円/kg(19.3%)と16年3月以降13カ月連続で前年同月を大幅に上回り、高水準で推移している。これは、米国産牛肉の輸入一時停止措置などにより品薄感が依然強いことを反映しており、この高値は今後も続くものと思われる。
  • ◇豚 肉 うで、ももなどの価格、高水準続く
    国産品、輸入品とも、うで、ももなどの高値がしばらく続いている。15年度の平均価格と3月の価格を比較すると、国産うで、ももともに1.2倍となっている。一方、ロースは、同様の比較で、ほぼ同水準であった。これは、海外での豚価が上がり、うで、ももなどの加工原料の価格も上がったことにより、国産うで、ももの価格を押し上げたものと推察される。
  • ◇鶏 肉 16年度の推定出回り量は、前年をやや下回る
    16年度の鶏肉推定出回り量は、1,610,197トン(▲5.1%)となり、前年をやや下回った。
    国産品が1,246,196トン(0.5%)と前年度とほぼ同水準であったのに対し、輸入品は、中国などで鳥インフルエンザが発生し、鶏肉輸入の停止措置が継続しているため、輸入品は364,001トン(▲20.2%)と前年度を大幅に下回った。
  • ◇牛乳・乳製品 脱脂粉乳の推定期末在庫量、4 カ月連続で前年同月を下回る
    3月の脱脂粉乳の推定期末在庫量は、8万8千トン(▲5.6%)と16年12月以降4カ月連続で前年同月を下回り、年度末在庫は前年度から 5万2千トン減少した。
    これは、生乳の計画生産や、脱脂粉乳過剰在庫解消の取り組みなどにより、16年度の推定出回り量が、188,200トン(9.2%)と前年度をかなりの程度上回ったことが主な要因として挙げられる。
  • ◇鶏 卵 卸売価格(東京、Mサイズ)は、11ヵ月連続で前年同月を上回る
    3月の東京・Mサイズの卵価は、267円/kg(100.8%)となり、11ヵ月連続で前年同月を上回った。このため、16年度の東京・Mサイズの平均卸売価格は、205円/kg(47.5%)となり、これは、平成 8年度以来の高水準となった。
    この結果、小売価格も高水準で推移し、16年度の東京におけるLサイズ10個当たりの価格は、219円/パックと前年度の1.2倍となった。
  • ◇飼 料 配合飼料価格、49カ月ぶりに前年同月を下回る
    世界のトウモロコシの豊作などによる大幅な値下げから、配合飼料価格が16年10〜12月、17年 1月〜3月の2四半期連続で値下げされた結果、1月の配合飼料価格(全畜種加重平均価格)は、38,266円/トン(消費税抜き)(▲2.3%)と49カ月ぶり前年同月を下回った。


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