さらに鶏卵価格上昇か、採卵用めすひなえ付け羽数は前年比で4ヵ月連続で減少


◇絵でみる需給動向◇


 農水省が公表している「鶏ひなふ化羽数」によると、採卵用めすひなえ付け羽数は3月は9,218千羽(前年同月比12.0%減)と、4カ月連続で前年同月比がマイナスを記録し、今後の生産の減少につながるものと予想される。

 また、主要な食品が相次いで値上げしている中、鶏卵の卸売価格(東京・M)は19年4月以降11カ月連続で前年同月比を下回る安値傾向にあったが、世界的な飼料穀物価格の高騰や生産調整などの影響もあり、3月は195円/kg(前年同月比6.6%高)、4月は193円/kg(同14.9%高)と高値を維持している。

 このようなことを背景に、物価の優等生といわれる鶏卵も他の食品同様高値が続くのか、需要への影響が懸念されるところである。

 一方、今年度の鶏卵補填基準価格は185円/kg(前年度比19円/kg高)に決定しているが、配合飼料価格が上昇していることを受けて、今後の配合飼料価格動向によっては、必要に応じて期中改定などの柔軟な対応が必要との意見もあり、鶏卵価格の推移が注目される。

図8 鶏卵卸売価格と採卵用めすひなえ付け羽数の推移


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