需給動向 国内

◆牛 肉◆

推定期末在庫、3カ月連続で前年を上回る


◇絵でみる需給動向◇


 生産量と輸入量がいずれも前年割れとなる中、推定出回り量が大きく減少したため推定期末在庫は国産品が前年同月比3.0%増の12,850トン、輸入品が同3.5%増の73,382トンと前年を上回った。両者を合わせた期末在庫量は、同3.4%増の86,232トンと3カ月連続で前年水準を上回った(図1)。

 平成21年8月の牛肉の生産量は農林水産省「食肉流通統計」によると、27,425トン(前年同月比0.6%減:部分肉ベース)と、前年同月をわずかに下回った。このうち、和牛および交雑種は、ともにと畜頭数が前年同月をやや上回り、生産量もそれぞれ11,041トン(同3.8%増:同)、7,541トン(同8.5%増:同)と増加したが、乳牛(交雑種を除く)は前年同月をかなり大きく下回る8,273トン(同11.8%減:同)となった。

 一方、輸入品について見ると、8月の輸入量は38,887トン(同15.3%減:部分肉ベース)と前年同月に比べ大幅な減少となった。これは、昨年8月の輸入量が前年同月比27.7%増と急増した反動によるところが大きく、また、急増した前月と比べても10,814トンの減少である。外食産業などの業務用を中心に需要が低下していることに加えて、夏場の天候不順や豪ドル高も相まって冷凍品の輸入量が大幅に減ったものとみられる。

 また、7月に3カ月ぶりに前年同月を上回った推定出回り量は、8月には再び前年を割り込む64,210トン(同8.6%減)となった。今後の輸入動向が注目される。

図1 牛肉の期末在庫量の推移



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