需給動向 国内 |
平成22年度の牛肉需給(部分肉ベース)は、牛肉生産量が前年比0.9%減の35万8千トン、輸入量が同7.6%増の51万2千トン、推定出回り量は、同0.7%増の85万3千トンとなった。それぞれの内訳を見てみたい。 生産量を畜種別に見ると、肉専用種は前年度比1.4%増の16万1千トンと増加したものの、乳用種(交雑種を含む。)は、同3.0%増の19万7千トンとなった。 次に、輸入量は、豪州産が同0.9%減の35万2千トンと前年度をわずかに下回ったものの、米国産が同33.6%増の9万9千トンと前年度を大幅に上回った(先月号に説明を記述)。 22年度末の推定在庫量は、輸入品が前年度比で17,613トンの積み増しの75,042トンとなり、年度末の在庫量としては、米国でBSEが発生した15年度以降、最高となった。一方、国産品は生産量の減少から同6.6%減の10,878トンとなり、合計では同24.4%増の85,920トンとなった。 この結果、推定出回り量は、輸入品が前年度比2.0%増の49万4千トン、国産品が同0.9%減の35万9千トン、合計で同0.7%増の85万3千トンとなり、推定出回り量に占める国産品のシェアは、前年度から0.7ポイント低下し、42.1%となった(図1)。
こうした需給動向の中、牛肉の卸売価格は、去勢和牛及び乳用種去勢牛が、前年度を下回ったが、交雑種去勢牛は、生産量の減少などから前年度を上回った。東京市場における牛枝肉の規格別卸売価格(取引成立頭数による加重平均価格)の推移を見ると、去勢和牛「A−5」は前年度比4.5%減の2,087円、乳用種去勢牛「B−2」は同11.7%減の655円とそれぞれ下回ったが、交雑種去勢牛「B−2」は、同16.9%増の1,072円と大幅に上回った(図2)。
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