ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成12年12月12日号(通巻465号)


BSE問題の影響で、EUの生体牛価格が急落(full story)

【ブラッセル駐在員 山田 理 12月8日発】フランスを震源にした今回の牛海綿
状脳症(BSE)騒動の影響による大幅な牛肉消費減退で、EUの成牛価格が最近
10年間で最低の水準にまで低落している。EUは、複数の価格対策を矢継ぎ早に打
ち出しているが、牛肉消費が96年のBSE問題前の水準に回復したとみられていた
矢先だけに、牛飼養農家に与える影響は、計り知れないほど大きなものとなってい
る。


用途別乳価算定方式の最終規則案を発表(米国)(full story)

【ワシントン駐在員 樋口 英俊 12月8日発】米農務省(USDA)は12月1日、
連邦ミルク・マーケティング・オーダー(FMMO)制度に基づく、クラスV(チ
ーズ向け)およびクラスW(バター、脱脂粉乳等向け)の価格算定方式に関する最
終規則案を発表した。関連する乳製品の製造経費見合額などが見直されたが、その
影響は生産者所得のわずかな上昇など、軽微なものにとどまるとみられている。


豪州酪農乳業団体の再編が加速(full story)

【シドニー駐在員 幸田 太 12月7日発】豪州酪農乳業界の代表で最高決定機関
である豪州酪農乳業協議会(ADIC)は、12月6日にメルボルンで行われた年次
総会において、豪州酪農庁(ADC)と酪農研究開発公社(DRDC)の2団体を
統合しデイリー・オーストラリア(DA)と呼ばれる新団体の設立を発表した。新
団体は、業界内での調整を行った後、今後2年以内に設立が予定されている。


フィリピン、豪州と肉牛・酪農技術協力を推進(full story)

【シンガポール駐在員 宮本 敏行 12月7日発】フィリピンのアンガラ農業長官
は11月16日、豪州の北部準州との間で、4項目からなる肉牛と酪農の技術協力に係
る議定書に調印したと発表した。フィリピンの豪州産生体牛の輸入制限措置が緩和
されつつも継続される中、豪州随一の生体牛輸出港を持つ北部準州が、フィリピン
に対する技術協力という懐柔策に乗り出したと見る向きも多く、これが輸入制限撤
廃への追い風となるかが注目される。


アルゼンチン、食肉業界で尾を引く口蹄疫問題(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 浅木 仁志 12月7日発】今年8月、アルゼンチンで
発生した口蹄疫問題は、同国の食肉業界にとって厳しい現実となって現れている。
加えて、EUの牛海綿状脳症(BSE)問題が同地域向け牛肉輸出に悪影響を及ぼ
しているが、こうした中、新しい動きも見られる。

 

元のページへ戻る