ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成13年7月31日号(通巻494号)




EU委、加盟国の肉牛飼養農家支援策を承認(full story)

【ブラッセル駐在員 山田 理 7月26日発】EU委員会は7月25日、肉牛飼養
農家に対する所得補償(income aid)を柱とする各加盟国の農家支援策(5億1千
万ユーロ、約561億円:1ユーロ=110円)を承認した。EU委員会は、こうした農
家への所得補償について、公正な競争を阻害し、共通市場制度の機能を損なうとし
て通常は認めていないが、牛肉市況の危機的状況を勘案しての異例の承認となった。


米GAO、飲用乳の価格構造に関する報告を公表(full story)

【ワシントン駐在員 渡辺 裕一郎 7月26日発】米会計検査院(GAO)は先ご
ろ、飲用乳の価格構造に関するレポートを公表した。これによると、乳脂肪分2%
の1ガロン(約3.8リットル)容器入り飲用乳の小売価格の構成割合は、98年3月
〜2000年9月の平均で、農家43%、酪農協5%、乳業メーカー33%、小売店19%と
なっており、また、同期間中、農家受取価格が大きく変動を繰り返す中で、農家受
取価格と小売価格との差がおおむね拡大傾向にあることなども明らかとなった。


老廃牛の牛肉小売販売表示で合意(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 幸田 太 7月26日発】豪州の小売業界大手のウールワース
などは、老廃牛の店頭表示について、今後「Budget」(徳用)の表示を自主的に行
うことで食肉業界団体の豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)などと合意した。豪
州ではかねてから、廃用繁殖雌牛などの老廃牛の肉が輸出向け高級牛肉などの表示
で国内販売されていることから、消費者に牛肉に対する不信感が広がっていたが、
MLAはこれにより消費者の信頼を取り戻すことができると期待している。


チーズ市場でシェア拡大を図るNZミルク社(タイ)(full story)

【シンガポール駐在員 小林 誠 7月26日発】タイでは97年末の経済危機によ
り乳製品の需要が大幅に落ち込むとみられていたが、予想に反し、需要は堅調に推
移し、その後も拡大が続いている。チーズもこの例外ではなく、市場が拡大する中
で第4位のシェアを有するニュージーランド・ミルク・タイランド社が、国内大手
ピザレストラン・チェーンであるピザハットのフランチャイズ問題をきっかけとし
て大幅なシェア拡大を見込んでいる。


増加するブラジルの豚肉輸出(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 7月25日発】近年におけるブラジル豚
肉輸出の推移を見ると、生産量に占める輸出量の割合は4〜6%程度であるが、生産
量の増加に伴い輸出量は年々増加している。2001年1〜5月の豚肉輸出量は前年同期
と比べ約2.4倍の9万4千トンとなった。2001年の見通しについて、業界では、レア
ル安で推移する為替動向、EUにおける衛生問題など国内外の情勢がブラジル産豚
肉輸出拡大を後押しするものと期待されている。

 

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