週報「海外駐在員情報」


平成19年3月20日号(通巻759号)


◎2020年までに再生可能エネルギーのシェアを20%とする目標を決定(EU)(full story)  
                                                             
【ブリュッセル駐在員 和田 剛 平成19年3月14日発】 欧州理事会は3月9日、地球温暖化防止およびEU
のエネルギー確保や競争の促進を目的としたエネルギー分野全体での新たな政策パッケージについて合意
した。今回の合意で、EUは2020年の温室効果ガスの排出量について90年比で最低20%削減することとし、
この温室効果ガス削減のための具体的な対策として、2020年までに、再生可能エネルギーをEU全体で消
費するエネルギーの20%まで引き上げること、全加盟国で輸送に利用される燃料の最低10%をバイオ燃料
由来のものとすることを義務とする。       

◎米国の畜産団体、下院農業委員会で飼料価格高騰への懸念を表明 (full story)

【ワシントン駐在員 郷 達也 平成19年3月14日発】 3月8日、米国の下院農業委員会畜産物小委員会
は公聴会を開催し、飼料価格の高騰が畜産業に与える影響について、政府、生産者および研究者からの意
見を聴取した。この中で、全国豚肉生産者協議会(NPPC)や全国肉用牛生産者・牛肉協会(NCBA)
をはじめとする多くの畜産団体がトウモロコシ価格の高騰による経営環境の悪化に懸念を表明し、政府に
よるエタノール生産への助成措置を段階的に撤廃するよう主張した。一方、チャック・コナー農務副長官
は、飼料価格の高騰に起因する畜産農家の収益性悪化により畜産物の生産が減少し、消費者価格が上昇す
ることは避けられないとの見通しを示した。     

◎畜産団体、今後の飼料穀物の安定確保を懸念(豪州) (full story)                                
 
【シドニー駐在員 井田 俊二 平成19年3月15日発】 飼料穀物を利用する畜産団体で構成されている家畜
飼料穀物利用者グループ(LFGUG)は3月5日、ニューサウスウェールズ(NSW)州首相が、今後、
バイオエタノール混合燃料の利用義務化を公約として掲げていることに反対する意向を表明した。豪州の
畜産業界では、干ばつの影響による飼料不足や穀物価格の高騰による生産コストの増加が経営上問題とな
っているが、加えて、政府が推進するバイオエタノール生産により、将来的な飼料穀物の安定確保に対す
る懸念が広がっている。
 

◎食料の安全性確保の取組(シンガポール) (full story)

【シンガポール駐在員 林 義隆 平成19年3月15日発】シンガポール食品獣医庁(AVA)は、このたび2005
/06予算年度における活動報告を公表した。食品の安全確保と安定的な供給に関する活動内容として、A
VAは米国など5カ国に職員を派遣し、と畜場、食肉や卵の加工処理施設などについて検査を実施したと
している。    
  また、同国は国内で消費する食料の9割以上を輸入に依存しているため、輸入食品に対する検査を重視
している。今期は、食肉や食肉加工品など6万件の貨物を検査し、サルモネラ菌などが検出された199件の
貨物について輸入申請を却下したほか、その他の食品については、約22万6千件の貨物のうち、42件につ
いて食品添加物が許容水準を超えていたとして輸入申請を却下している。                        

◎アルゼンチン、口蹄疫ワクチン接種清浄地域のステータス回復 (full story)

【ブエノスアイレス駐在員 横打 友恵 平成19年3月14日発】アルゼンチン国家動植物衛生機構(SENASA)
は3月7日、国際獣疫事務局(OIE)より、北部地域の国境に設けられた監視地帯を除く南緯42度以北
の口蹄疫ワクチン接種清浄地域のステータスを回復したことを公表した。同地域は、2006年2月に北東部
のコリエンテス州で発生した口蹄疫によりステータスが留保されていた。  
                                                            


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