週報「海外駐在員情報」


平成19年11月20日号(通巻792号)


◎ブラジルの牛の衛生管理についてほぼ満足いくものと評価(EU)(full story)  
                                                             
【ブリュッセル駐在員 和田 剛 平成19年11月15日発】EU食品獣医局(FVO)は11月8日、本年3月に実施した
ブラジルの口蹄疫管理や個体識別制度など家畜衛生管理に関する現地調査の報告書を公表した。調査は、EUへ
の牛肉の主要輸出先国であるブラジルで2005年後半に口蹄疫が発生した際に、衛生基準に違反する牛肉などが輸
出されたことから、EUの要求する基準にのっとった牛肉のみが輸出される体制が整えられているかを確認する
ためのものである。報告書では、調査したほとんどの分野で、ブラジル政府の対応はおおむね満足のいくもので
あると結論付けている。   

◎鳥インフルエンザによる家きん肉の国際貿易の影響を分析(米国) (full story)

【ワシントン駐在員 郷 達也 平成19年11月15日発】 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)は、2003年
の高病原性鳥インフルエンザの発生により、家きん肉の国際貿易に生じた影響を分析した報告書を公表した。こ
れによると、発生直後には消費者の懸念から、多くの国で家きん肉の消費量が減少し、価格の低下と生産量およ
び輸出量の減少を招いたとしている。また、消費が比較的短期間で元の水準に回復した理由として、適切に加熱
処理されれば家きん肉の安全性に問題はないことが消費者に理解されたことを挙げ、加熱処理家きん肉の国際貿
易量が大きく増加しているのはこのためであると分析している。      

◎NSW州でバイオ燃料義務化、飼料穀物に影響も(豪州)(full story)                                
 
【シドニー駐在員 横田 徹 平成19年11月15日】豪州のニューサウスウェールズ(NSW)州では、他州に先駆
けて今年10月1日から新たに州内の一次卸売り業者から販売、または州内へ供給されるガソリンに対し、総量の
2%をエタノールとする内容を盛り込んだ「バイオ燃料法」が施行された。一方で、干ばつにより穀物生産の大
幅な減少が見込まれる中で、バイオエタノールの原料として穀物利用の拡大が見込まれており、飼料穀物価格の
上昇に悩む肉畜生産者にとっては、大きな悩みの種が増えることになった。

◎今年2度目の乳製品の関税率削減を実施(ベトナム) (full story)

【シンガポール駐在員 佐々木 勝憲 平成19年11月15日発】ベトナム財政省は10月22日付け決定により、一部の乳製
品の関税率を一時的に削減する。今年8月にも同様の乳製品の関税率の一時削減を実施しており、この結果、本
来の関税率から70〜80%削減されることとなる。しかしながら、加工業者からは、短期的には製品価格が下がる
ことは難しく、むしろ年明けに値上げをする可能性があるとの声が出ている。       

◎袋サイロによる穀物保管が普及(アルゼンチン その1)(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 松本 隆志 平成19年11月14日発】アルゼンチンの穀物の生産量は増加傾向にあるが、その
収穫物の保管に、これまでのカントリーエレベーターに代わり、ポリエチレン製の袋サイロが用いられるように
なっている。直径3メートル、長さ60メートルの袋サイロの場合、約200トンのトウモロコシを保管。生産者に
とっては、ほ場などで保管できるため、最も良いタイミングで生産物を販売できること、カントリーエレベーター
まで運搬する手間が省けることなどのメリットがある。     

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