2月の需給概要

国内の主要畜産物の短期需要動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。
・牛肉および豚肉の数量は部分肉ベースです。

  • ◇牛 肉 と畜頭数、2カ月連続で前年同月を下回る
    2月のと畜頭数は、91,871頭(▲1.8%)と2カ月連続で前年同月を下回った。そのうち、和牛は32,779頭と前年同月と同水準となったが、乳牛は56,869頭(▲3.7%)となり、かなりの程度下回った1月に続き前年同月を下回った。米国BSE発生に伴う牛肉輸入一時停止措置の影響により、全体的に品薄感が強まっている。
  • ◇豚 肉 豚肉 推定出回り量、2カ月連続で前年同月を下回る
    2月の豚肉推定出回り量は、前年同月をかなりの程度下回る123,498トン(▲9.2%)となり、2カ月連続で前年同月を下回った。
    一方、2月の推定期末在庫量は、173,180トンと前年同月比18.0%と大幅に上回った。内訳をみると、輸入品の在庫は155,376トン(22.5%)と11月以降積み増しされており、国産品は17,732トン(▲10.3%)と前年水準の9割程度を維持している。
    このことから、うで、ももなどのすそものの引き合いが強い中、冷凍品のロースを中心としてロインの需要が振るわないため、輸入の在庫が積み増しされているものと推定される。
  • ◇鶏 肉 生産量、2カ月連続で前年同月を上回る
    2月の鶏肉生産量は、109,559トン(0.1%)となり、2カ月連続で前年同月を上回った。今後の生産量の指標となる3月〜5月のブロイラー用ひなの出荷羽数は、前年同月を2〜7%上回る見通しであり、鶏肉輸入量の停滞を背景に、初夏に向けて鶏肉生産量は増加する見込みとなっている。
  • ◇鶏 卵 東京(全農、Mサイズ)、卸売価格再び上昇
    16年度の卵価は、おおむね前年同月を上回って推移しており、特に9以降は前年同月の2倍近い価格で推移している。
    1月の卵価は、前月を66円下回ったものの、2月に再び上昇し、272円/kgとなった。特に、昨年1、2月は、国内でも鳥インフルエンザが発生したことにより卵価は大きく落ち込んだ影響で、2月の卵価は、前年同月を114.2%上回る高水準となっている。
    また17年度初めの採卵用めすひなの出荷見通しは前年並みかやや減少が予想されていることから、しばらくは高水準の卵価が予想される。

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