4月の需給概要

調査情報部調査情報第一課

国内の主要畜産物の短期需給動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。

  • ◇牛 肉 交雑種枝肉卸売価格、弱含みで推移

     4月の枝肉卸売価格(東京)は、去勢和牛が(A4)2,255円/kg(2.8%)、乳用種去勢牛(B2)が924円/kg(7.9%)と、堅調に推移した。一方、和牛、乳用種同様高値安定で推移していた交雑種去勢牛(B3)は、4月に入り弱含みとなり、1,492円/kg(▲0.7%)となった。
  • ◇豚 肉 輸入量、前年同月の半分以下の6万5千トン

     4月の豚肉輸入量は65,220トン(▲53.0%)となり、前年同月の約14万トンの半分以下となった。17年度は、5年ぶりに豚肉の関税の緊急措置が発動されず、前年までのように措置が解除される4月に輸入量を増やす必要がなかったことに加え、在庫が高水準で推移していることが輸入量の減少という結果になったものと見られる。
  • ◇鶏 肉 ブロイラー用ひなえ付け羽数、9カ月ぶりに前年同月を下回る

     国産鶏肉のニーズの高まりを背景に鶏肉生産量が増加傾向で推移していたが、4月のブロイラー用ひなのえ付け羽数は9カ月ぶりに前年同月を下回り、5千3百万羽(▲0.8%)となった。生産量の増加などを反映して、鶏肉価格が下落していることから、今後の卸売価格の動向が注目される。
  • ◇牛乳・乳製品 乳製品向け処理量、11カ月連続で前年同月を上回る

     4月の乳製品向け処理量は、311,376トン(3.0%)となり、11カ月連続で前年同月を上回った。  

     また、乳製品の生産量をみると、クリームは、6,824トン(3.0%)と、4カ月連続で前年同月を上回り、過剰在庫が問題となっている脱脂粉乳は、17,034トン(▲0.2%)とほぼ前年同月並みとなり、バターも、7,977トン(▲2.2%)と前年同月を下回った。
  • ◇鶏 卵 卸売価格(東京・M)は、9カ月連続で前年同月を下回る

     4月の鶏卵の卸売価格(東京・M)は1キログラム当たり184円となり、17年の8月以降9カ月連続で前年同月を下回った。

     16年、17年の卸売価格は鳥インフルエンザの影響などで鶏卵生産がかなり抑制されたことにより高水準で推移したが、最近は180円台をベースに推移している。
  • ◇飼 料 17年度の配合飼料生産量、前年度を0.8%上回る

     3月の配合飼料生産量は、2,086,628トン(▲1.4%)となり、6カ月ぶりに前年同月を下回った結果、17年度の生産量は、23,559,011トン(0.8%)となった。畜種別にみると、養豚用が前年度をわずかに下回ったが、養鶏用、乳牛用、肉牛用は前年度を上回る結果となった。


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