需給動向 国内

◆牛 肉◆

肉用牛の飼養戸数は減少も、飼養頭数はわずかに増加


◇絵でみる需給動向◇


 農林水産省が7月に公表した「畜産統計」によると、平成21年2月1日現在の肉用牛の飼養戸数は、飼養者の高齢化や配合飼料価格の高騰などの影響を受け廃業があったことから減少傾向が加速し、7万7300戸(前年比3.9%減)となった。

 一方、肉用牛の飼養頭数は、一戸当たりの飼養規模の拡大などにより292万3000頭(同1.1%増)と4年連続での増加となった。(図1) 品種別に見ると、肉用種は肉用牛増頭対策の推進などにより、188万9000頭(同3.6%増)と前年と比べ6万6000頭の増加となった。

 これに対し乳用種は、ホルスタイン種他が41万1300頭(同4.7%減)と4年連続での減少となり、酪農家戸数の減少による経産牛頭数の減少が影響したことと思われる。このようなことから交雑種も62万2100頭(同2.1%減)と4年ぶりに減少へ転じた。

 また、地域別に見ると、飼養戸数については、北海道が3,010戸と全体で唯一増加し、その他の地域は軒並み減少した。減少が大きい地域は、北陸で532戸(同8.1%減)、関東・東山で4,610戸(同5.9%減)などとなっている。飼養頭数では、北海道が前年に引き続き高い伸びとなっており、53万4900頭(同4.6%増)となったほか、九州で107万1000頭(同1.2%増)、中国で14万600頭(0.8%増)となった。一方、関東・東山は3年連続で増加傾向で推移していたが、33万8100頭(0.3%減)と減少に転じた。そのほか減少率の高い地域は、四国の7万700頭(同3.0%減)、東海の14万8900頭(同2.4%減)となっている。なお、地域別の飼養頭数割合は九州が最も高く全国の約4割を占めている。

図1 肉用種の飼養頭数と飼養戸数の推移



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