財務省「貿易統計」によると、21年9月の牛肉輸入量は生鮮・冷蔵17,085トンと前年同月をかなりの程度上回る(6.2%増)水準となったものの、冷凍は前年同月をやや下回る19,238トン(同5.5%減)となったことから、合計では前年同月を0.4%下回る36,372トンとなった。
また、21年度上半期(4月〜9月)の牛肉輸入量を見ると、生鮮・冷蔵が111,067トン(前年同期比6.3%増)、冷凍が133,551トン(同5.2%減)となり、合計では前年同期とほぼ同水準の244,838トン(0.4%減)となった。
このうち主な国別では、豪州産が183,135トン(前年同期比3.6%減)とやや下回ったが、米国産は39,136トン(同27.3%増)と大幅な増加となった。
なお、外食などの業務用を中心に需要は低迷しているが、消費者の低価格志向を反映して、比較的安価であるばら肉は20カ月齢以下の米国産の牛肉生産のピークとなることなどから、豪州産が42,486トン(同1.6%増)、米国産が26,293トン(同58.1%増)と大幅な増加となり、冷蔵、冷凍の合計では79,175トン(同16.5%増)となった。
一方、平成21年9月の牛肉輸出量を見ると、生鮮・冷蔵で15.7トン(前年同月比12.5%増)、冷凍は33.9トン(同30.4%減)となり、合計で49.6トン(同20.9%減)と大幅に減少した。
また、平成21年度上半期では、生鮮・冷蔵が97.7トン(前年同期比0.6%減)、冷凍が188.3トン(同0.5%減)、合計で286.0トン(同0.5%減)と前年同期と比べほぼ同水準で推移した。輸出先別(生鮮・冷蔵と冷凍の合計)を見ると、第1位のベトナムが180.8トン(同0.1%減)、次いで香港が52.4トン(同1.5%減)、米国が35.2トン(同23.1%減)となっている。平成21年4月に輸出が可能となったシンガポールは、10.4トンと米国に次ぐ輸出量となっている。日本産牛肉の品質の高さや安全性などが評価され、経済発展による富裕層の拡大などから需要があるものと考えられる。
図1 21年上半期(4月〜9月)国別輸入量
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