需給動向 国内

◆牛 肉◆

1月の黒毛和種肉用子牛取引頭数は前年同月を大幅に下回る


◇絵でみる需給動向◇


 当機構調べによる24年1月の肉用子牛取引頭数を見ると、黒毛和種は、前年同月比21%減の約2万8千頭と前年を大幅に下回った。これは子牛の主産地である宮崎県の取引頭数が、同84%減の約940頭と激減した影響が大きい。同県では平成22年4月から7月の口蹄疫発生時において、まん延防止対策の一環として、人工授精が自粛されていた。こうした影響から自粛期間の19ヵ月(妊娠期間と子牛育成期間の計)後の23年10月から今年1月までの宮崎県の取引頭数は同65%減の約8千頭、全国の取引頭数は同16%減の約11万3千頭とそれぞれ大幅に減少した。

 1月における肉用子牛取引価格を見ると、黒毛和種の雌雄平均1頭当たり平均価格は、41万2千円と前月より4千円ほど値上がりし、9カ月ぶりに41万円台となった。これは、供給頭数が減少する中で、肥育牛の出荷が増加する12月の翌月は例年、肥育農家の導入意欲が高まることが要因として挙げられる。宮崎県では、口蹄疫の清浄性が確認されたことから、22年7月15日には人工授精の自粛が解除となった。このため24年2月以降、子牛頭数は回復に向かうものと見込まれる。

図1 黒毛和種肉用子牛取引頭数と取引価格の推移
資料:農畜産業振興機構調べ

 一方、東京市場における24年1月の枝肉価格を見ると、和去勢(A−4)は、前年同月比13%安の1,514円とかなりの程度下落し、8カ月連続で前年同月を下回った。通常、子牛価格は枝肉の値動きに影響を受けると言われているが、放射性セシウム問題などによる影響で枝肉価格が低迷する中で、和牛子牛価格は堅調に推移しており、こうした傾向は肥育農家の経営に与える影響が大きい。今後は、春のパーティ・行楽需要による枝肉価格の回復を期待したい。

図2 黒毛和種の肉用子牛取引価格と和牛去勢(A-4)枝肉価格の前年同月比の推移
資料:農林水産省、農畜産業振興機構調べ

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