需給動向 国内

◆牛 肉◆

平成23年度の牛肉需給、生産量は微減、輸入量、出回り量は微増


◇絵でみる需給動向◇


 平成23年度の牛肉需給(部分肉ベース)は、牛肉生産量が前年比1.2%減の35万4千トン、輸入量が同0.9%増の51万6千トン、推定出回り量が同2.7%増の87万6千トンとなった。
 生産量を品種別に見ると、和牛は、米国産牛肉の禁輸以来の増産が継続しており、前年比4.2%増の16万2千トンとなった。乳牛についても、同3.6%増となる11万4千トンと前年をやや上回った。一方、交雑種については、平成20年頃の生乳需給ひっ迫時に、生乳増産を図るため後継牛を確保しようとした酪農家の意向により出生頭数が減少し、平成22年以降のと畜頭数が減少したことから、生産量は同15.7%減の7万3千トンと、かなり大きく減少した。

 次に、輸入量については、生鮮・冷蔵が同1.5%減の21万1千トン、冷凍が同2.5%増の30万5千トンで、全体では同0.9%増の51万6千トンと前年を上回った。主な国別でみると、豪州産が同5.0%減の33万5千トンとなる一方で、米国産は、18年度の輸入再開以降順調に推移しており、同25.9%増の12万4千トンとかなりの程度増加した。この要因としては、外食店などからの要望を踏まえた米国産牛肉への需要が高まっている状況に加え、米ドル安・豪ドル高という為替状況も大きく影響したと考えられる。

図1 牛肉生産量、輸入量の推移
資料:農林水産省「食肉流通統計」、財務省「貿易統計」
 注:部分肉ベース。輸入量には煮沸肉並びにくず肉のうちほほ肉及び頭肉のみ含む。

 また、平成23年度末の推定期末在庫については、国産品は、生産量が減少したことおよび放射性セシウム検出による風評被害などから消費が停滞したため、同4.5%増の1万1千トンと前年をやや上回った。一方、輸入品については、同8.9%減の6万8千トンと前年をかなりの程度下回り、安価な輸入品に対する需要が旺盛だったことがうかがい知れる。

 この結果、推定出回り量は、国産品が同1.5%減の35万3千トン、輸入品が同5.8%増の52万3千トン、合計で同2.7%増の87万6千トンとなった。
こうした中、東京市場における牛枝肉の規格別卸売価格(取引成立頭数による加重平均価格)は、去勢和牛「A-5」が前年度比11.3%安の1,852円、乳用種去勢牛「B-2」が同30.1%安の458円、交雑種去勢牛「B-2」が同23.0%安の825円となり、和牛、乳用種、交雑種のいずれも前年度を下回った。

 これは、景気低迷による消費者の経済性志向に伴った近年の価格下落傾向に加え、東日本大震災による消費減退、セシウム風評被害などが牛枝肉の卸売価格に反映したと考えられる。

図2 枝肉卸売価格(東京市場)の推移
資料:農林水産省「食肉流通統計」

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