ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成15年6月24日号(通巻583号)


EU農相理事会、口蹄疫対策の改正案に合意(豪州)(full story)

◎ EU農相理事会、CAP改革では合意に至らず

【ブラッセル駐在員 関 将弘 6月20日発】 EU農相理事会は、6月12日、口蹄
疫(FMD)対策に関する規則の改正案に合意した。今回の改正案によれば、ワク
チンの緊急摂取が発生時におけるFMD対策の重点措置となる。また、家畜衛生当
局による、発生確認前の移動禁止地域の設定および影響を受ける加盟国内の広い範
囲での一時的移動禁止措置の実施、発生により移動制限区域とする地域と移動制限
区域とする地域とこれ以外の地域への地域分け(regionalization)を導入するこ
ととしている。

米国下院のWTO等に関する公聴会開催される(full story)

【ワシントン駐在員 犬飼 史郎 6月18日発】  米国議会下院農業委員会は、6
月18日、農業関係団体からのWTOおよびFTA等に関する公聴会を開催した。公
聴会には、全国肉牛生産・牛肉協会(NCBA)、全国豚肉生産者協議会(NPP
C)、全国生乳生産者連盟(NMPF)を始め各団体が意見を述べた。WTOにつ
いては、農業委員会特別会合ハービンソン議長の農業交渉モダリティー案について
、米国提案が十分反映されていないとするとともに、FTAについては、各団体の
所管する農産物の輸入増が懸念されるものについてはこれに反対するとの意見が述
べられた。

2003/04年度の冬穀物生産量、回復の見込み(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 井上 敦司 6月19日発】  豪州農業資源経済局(ABARE)は
6月10日、四半期ごとに発表されている穀物生産量予測について最新の報告を発表
した。今回の報告では、干ばつの影響は一部の生産地を除き終息に向かっていると
した上で、今後の降雨を前提条件として、2003/04 年度の冬穀物の生産量は大幅に
回復するとみている。一方、かんがい用水に依存する夏穀物については、03/04 年
度もかんがい用水不足の影響が続き生産量の回復は遅れるとみている。この報告に
対してトラス農相や食肉業界では、「冬穀物の生産予測について楽観的すぎる」と
反論している。

ブロイラー価格回復の兆し(マレーシア)(full story)

【シンガポール駐在員 木田 秀一郎 6月19日発】 マレーシアでは国内生産のブロ
イラー価格が低迷していたが、5月以降の暑熱により生産率が低下している。また
、一方で供給過剰対策として減羽が進んだことなどから、卸売価格が回復の兆しを
見せている。同国産の家きん肉は他国からの輸入品に比べ生産コストが高く、慢性
的な供給過剰状態にあった。さらに5月12日に中国から日本へ輸入されたあひるの
肉から鳥インフルエンザウイルスが分離されたのを受けて、同22日から中国からの
家きん肉等の輸入を一時停止しており、6月初旬の学校休業期間の需要増の見込と
合わせて当面の高値安定が期待されている。

南部2州の対ロ豚肉輸出が条件付きで再開(ブラジル)(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 6月18日発】  ブラジル農務省は6月13日、オー
エスキー病を理由にロシア向けの豚肉輸出が停止されていたサンタカタリナ(SC
)州とリオグランデドスル(RS)州の南部2州において、過去12カ月にわたり発
生がなかった郡については、6月16日以降、豚肉輸出が再開されると発表した。こ
の措置は、ロシア政府がオーエスキー病の発生した郡のみを輸入停止の対象とする
ブラジル側の提案を受け入れたものである。なお、過去12カ月以内にオーエスキー
病の発生が確認されたSC州の9郡とRS州北部の1郡については、輸入停止措置
が継続される。

 

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