ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成15年3月4日号(通巻568号)


EU委員会、各国独自助成の事前承認を一部廃止(full story)

【ブラッセル駐在員 関 将弘 2月26日発】 EU委員会は2月19日、加盟各国が
農業分野において独自の助成を実施する際、特定の助成については、EU委員会によ
る事前承認を必要としないとする案を発表した。これにより、行政事務の簡素化、E
U委員会が行う各国の施策についての調整業務の効率化がなされ、加盟国は農業分野
へのさまざまな助成をよりすみやかに実施できるようなる。なお、EU委員会は今回
の事前承認の廃止については、今後加盟国との協議等を行い、2004年1月からの実施
を目指している。

2003年度農産物輸出、前年度比約7%増の見込み(米)(full story)

【ワシントン駐在員 道免 昭仁 2月26日発】 米農務省(USDA)は2月20日
、2003年度(2002年10月〜2003年9月)の農産物貿易見通しを発表した。これによる
と、全体の輸出額はトウモロコシや大豆などの増加を見込み、前年度比約7%増の 
570億ドル(6兆7,260億円、1ドル=118円)とし、輸入額についても米ドル高によ
るワインや野菜・果物などの増加を見込み、前年度比5%増の 430億ドル(5兆740
億円)と予想している。これらから、農産物輸出超過額は140億ドル(1兆6,520億円)
となり、98年度(168億ドル)に次ぐ高水準に達する。

干ばつの影響で冬穀物は8年、夏穀物は20年ぶりの不作予測(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 井上 敦司 2月26日発】 豪州農業資源経済局(ABARE)は
2月18日、四半期ごとに発表されている最新の2002/03年度の穀物レポートを発表し
た。今回の報告では、長引く干ばつの影響により昨年12月の発表よりもさらに悪化し
た状況を伝えている。小麦などの収穫が終了した冬穀物は前年度に比べ62%減の1,381
万トンで94/95年度以来、また、米やソルガムなどの作付けが終了した夏穀物は前年
度比 62%減の195万トンで82/83年度の干ばつ以来の低い生産量に下方修正された。

集中養豚地域化計画を本格的に推進(マレーシア)(full story)

【シンガポール駐在員 小林 誠 2月26日発】 マレーシア農業省は2月18日、国の
進める集中養豚地域化計画の一環として、ふん尿や排水による環境汚染や禁止薬剤の
使用・残留などによる健康被害を引き起こす養豚農家を今年12月末日までに閉鎖する
と発表した。これに引き続き、2006年末までに現在の養豚場はすべて閉鎖され、集中
養豚地域に移されることになるが、移転に係る低利融資・補償などの詳細は発表され
ておらず、生産者団体は対応に苦慮している。

輸出再開でウルグアイの牛肉生産が回復(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 2月26日発】 ウルグアイ農牧水産省農牧計画政
策局(OPYPA)によると、2002年の牛肉生産量(枝肉換算ベース。以下同じ)は、
前年比20.6%増の41万6千トンと大幅に増加した。ウルグアイ牛肉産業は輸出依存
型の構造となっており、2001年4月の口蹄疫発生によって輸出量が激減し、同年の
生産量は大幅に減少した。しかし、2002年は、主要な輸出相手先によって輸入停止
措置が解除されたことなどから、2000年を5.2%下回る水準まで回復した。 また、
2003年の生産量は、前年比7.2%増の44万6千トンと見込まれている。

 

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