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牛肉の消費回復によりEUの牛肉介入在庫量ゼロに(full story) ◎ EU、米国およびカナダ産家きん肉等の輸入に地域区分を導入 【ブリュッセル駐在員 山ア 良人 平成16年3月31日発】 欧州委員会は3月26日、EUの牛肉 介入在庫がまもなくゼロになることを発表した。EUでは、2000年末の牛海綿状脳症(BSE)問 題の再燃により、牛肉価格が著しく下落したため、牛肉価格の回復を目的として、2000年12月から 牛肉の介入買い入れの実施を決定した。この買い入れによる在庫量は、2001年末に最大となる26万 トンとなった。2002年当初からEU域内の牛肉市場が好転したことから、2002年6月以降、介入在 庫からの売却が行われていた。
米国内で初のBSE発生(その7)(full story)【ワシントン駐在員 犬飼 史郎 平成16年4月1日発】 ベネマン米農務長官は4月1日、亀井農 林水産大臣に対し、米国産牛肉の輸出再開に向け家畜伝染病に関する国際基準を策定する国際機関 とされている国際獣疫事務局(OIE)にBSEに関する技術的な諮問を要請することを提案する 書簡を送ったことに関連し、ゼーリック米国通商代表と連名で「日本政府がOIEによる協議に応 ずるとともに、世界貿易機関(WTO)の加盟国としてその国際約束に整合的な措置を保証するこ とを求める」とのコメントを公表した。
豪州、業界団体が連邦政府にNLIS財政支援を要請(full story)【シドニー駐在員 粂川 俊一 平成16年3月31日発】 豪州肉牛協議会(CCA)は3月25日、 全国家畜個体識別制度(NLIS)の義務化導入に際して、立ち上げ期間の補助として、電子耳標 の経費に3年にわたって2千万豪ドル(約16億円)を措置するよう連邦政府に要請した。背景とし て現在の州間における支援措置のアンバランスなどがあり、生産者に「公平感」を与える方策を提 案したものとみられ、CCAは同時に、生産者が負担する耳標代の補助を公約してない州政府にも 応分の負担を求めるとしている。
生産拡大を図る養豚産業に多くの課題(フィリピン)(full story)【シンガポール駐在員 木田 秀一郎 平成16年3月31日発】 フィリピン食肉産業に占める養豚の重 要性は高く、国内生産拡大による供給体制の確立が望まれているが、中小規模が大部分を占める同 国の養豚は飼料原料の輸入依存体質や各種食肉が海外から多く密輸されている状況などにより多く の課題を抱えている。また、政府は口蹄疫などの疾病撲滅対策を継続的に行い、将来的に輸出産業 として振興することを目指し生産振興を含めた各種対策を講じている。
アルゼンチン、家畜衛生をめぐる状況が好転(full story)【ブエノスアイレス駐在員 犬塚 明伸 平成16年3月30日発】 アルゼンチンでは3月に入り、@豚コ レラワクチンの接種中止時期が決定され Aまた2003年9月にアルゼンチンの北部で口蹄疫発生が 確認されたため牛肉等の輸入を一時停止していたチリが、3月29日〜4月2日に発生場所等を訪 問し衛生状態を確認した後、4月30日までに解禁手続きを終わらせる −とするなど家畜衛生をめ ぐる状況が好転し、今後の食肉輸出の増加が期待されている。