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欧州委員会、新規加盟国の農村開発政策予算を決定(full story) ◎ 欧州委員会、環境規則の順守を要求 【ブリュッセル駐在員 関 将弘 平成16年1月14日発】 欧州委員会は1月14日、本 年5月に加盟が予定されている新規加盟国における、農村開発政策に関する予算額を決定 した。総額は57億6千万ユーロ(7,776億円、1ユーロ=135円)となっており、実施期間 は2004年から2006年の3年間である。新規加盟国においては、早期離農措置、条件不利地 域または環境制約地域への支援対策、EU基準に適合させるための特別対策など、農村開 発政策の幅広い分野の措置が、EUから助成される。
米国内で初のBSE発生(その2)(full story)【ワシントン駐在員 犬飼 史郎 平成16年1月14日発】 米国農務省食品安全検査局( USDA/FSIS)は1月12日、ベネマン農務長官が12月30日に公表したSRMの食用 としての流通禁止等の具体的な対策を受け、連邦食肉検査規則の暫定的改正を行った。こ の暫定改正は緊急性が高いとして同日施行され、90日間の意見公募の後寄せられた意見を 反映した最終規則が示される。また、同日FSISは動植物検査局(APHIS)により BSE検査が行われている枝肉等について、BSE陰性との結果が判明するまでと畜検査 合格の刻印を行わないとの通知を行った。
連邦政府、生体家畜輸出規制の見直しへ(豪州)(full story)【シドニー駐在員 井上 敦司 平成16年1月15日発】 連邦政府トラス農相は1月8 日、生体家畜輸出規制の見直しに関する「ケニリーレポート」を発表した。この報告書 は、昨年、豪州からサウジアラビアに生体で輸出された羊が、疾病を理由に陸揚げ拒否 されたため、船上で多数死亡したコーモ・エクスプレス号事件を契機に、農相が外部の 委員会に生体輸出規制の見直しを諮問していたものである。勧告内容は、新たな生体家 畜輸出規制などの制定や、10日間以上の輸送を要する場合、豪州検疫検査局から派遣さ れた獣医師を必ず乗船させることなど動物福祉に主眼を置いたものとなっている。
飼料原料の自給率向上が急務(インドネシア)(full story)【シンガポール駐在員 木田 秀一郎 平成16年1月14日発】 インドネシアの飼料原 料の輸入依存率は50〜60%と高く、生産費に占める飼料費の割合が高い養鶏産業におい ては、安定経営の阻害要因となっており、政府はハイブリットトウモロコシの作付け奨 励などにより自給率の向上を目標に掲げている。一方、国内大手インテグレーターでタ イに本拠を置くチャロン・ポカパン(CP)社現地法人のCPインドネシア社はこのほ ど国内生産トウモロコシの買い入れ拡大を表明するなど、業界の問題意識は高い。同国 養鶏産業は昨年のニューカッスル病による被害の影響などにより未だ混乱があるものの、 政府による2003年の養鶏産業の成長率見込みは15%に達するとされている。
南米自由貿易圏の発足に向けた動き (full story) ◎ イタリア食品最大手パルマラットの不正会計処理に対する影響【ブエノスアイレス駐在員 犬塚 明伸 平成16年1月14日発】 2003年12月16日、メルコス ル(南米南部共同市場)を構成するアルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ とアンデス共同体のうちコロンビア、エクアドル、ベネズエラは経済補完協定(Acuerdo de Complementacin Econmica)を締結した。ボリビアは1996年12月17日にメルコスル と経済補完協定第36号を締結し、また2003年8月24日にはペルーが経済補完協定に署名 している。チリは既にメルコスルと同協定(第35号)を結んでいるほか、ベネズエラ( 第23号)、コロンビア(第24号)、エクアドル(第32号)、ペルー(第38号)とも協定 を結んでいるため、南米のほぼ全域をカバーする10カ国で構成する大きな自由貿易圏が 発足する運びとなった。