週報「海外駐在員情報」


平成19年5月15日号(通巻766号)


◎ブロイラーの動物福祉基準について合意(EU)(full story)  
                                                             
【ブリュッセル駐在員 和田 剛 平成19年5月8日発】EUの農相理事会は5月7日、ブロイラーの飼養方法に関
し、新たな動物福祉基準を設定することに合意した。欧州委員会は2005年5月に本基準に関する指令案を提案
していたが、各国の意見が対立し、当初の飼養密度に関する基準を緩和するなどしてようやく合意にこぎつけ
た。本指令に基づく動物福祉基準については、2010年6月30日までに全加盟国で実施される予定である。         

◎米国、新たな再生可能燃料の使用基準に関する議論が活発化 (full story)

【ワシントン駐在員 唐澤 哲也 平成19年5月10日発】 米上院エネルギー・天然資源委員会は5月2日、現行の再
生可能燃料使用基準(RFS)の引き上げを図る「2007年エネルギー安全保障および輸送のためのバイオ燃料
法案」を承認した。同法案では、RFSを2008年の85億ガロンから、2022年では年間360億ガロンまで段階的
に拡大するとともに、このうち210億ガロンをセルロース系エタノールなどの先進バイオ燃料で賄うことを義
務付けており、今後、5月末までに上院本会議において審議される見通しとなっている。       

◎連邦政府の次期予算案、干ばつ対策などに重点(豪州) (full story)                                
 
【シドニー駐在員 横田 徹 平成19年5月10日発】 豪州連邦政府は5月8日、2007/08年度(7〜6月)の連
邦予算案を発表した。同年度の実質国内総生産(GDP)伸び率を3.75%、インフレ率を2.5%との予測の下、
6期連続の黒字予算案となった。今回の予算案では、好調が続く国内経済を反映して法人税などの税収増が見
込まれる中、個人所得税の減税や、干ばつにより不足する水資源の確保として総額100億豪ドル(1兆百億円)
を超える新たな資金投入が予定されている。    

◎ヤギ生産振興計画始動(マレーシア)    (full story)

【シンガポール駐在員 斎藤 孝宏 平成19年5月10日発】工業化が進展するマレーシアにおいては、農業生産の縮
小が食料輸入増加につながることから、第9次マレーシアプラン(9MP)においても農業分野を同国経済発
展の第3のエンジンとして位置付け、その振興を図っているところである。9MPの中でヤギは肉牛とともに
油ヤシやゴムのプランテーションでの飼養やフィードロットでの肥育により畜産物の生産拡大に寄与するもの
と位置付けられているが、最近、ヤギ繁殖センターの設置計画などが公表され、その動きが具体化してきてい
る。                       

◎来年度のトウモロコシ生産は減少を予測(ブラジル)  (full story)

【ブエノスアイレス駐在員 松本 隆志 平成19年5月9日発】2006/07年度のブラジルのトウモロコシ生産量は対前年
4割増の5,105万トンとなると見込まれている。しかしながら、本年1月から3月のトウモロコシ価格の低下、
在庫量の増大、米国におけるトウモロコシ生産の大幅な拡大による大豆価格の上昇への期待感により、来年度
のブラジルにおけるトウモロコシ作付面積は減少するのではないかと関係者はみている。                
  

 

元のページへ戻る