週報「海外駐在員情報」


平成19年9月4日号(通巻781号)


◎英国の豚肉生産費、飼料価格高騰の影響により上昇 (full story)  
                                                             
【ブリュッセル駐在員 小林 奈穂美  平成19年8月30日発】英国養豚理事会(BPEX)によると、7月の豚肉
生産費は、飼料価格の上昇により1キログラム当たり16ペンス(約38円)上昇する一方、小売価格は比較的
安定しており、コスト上昇分の多くを生産者などが負担しているとしている。今後はさらなる飼料費の上昇
が見込まれることから、小売価格に反映されない場合は生産収入がさらに落ち込むとしている。
   

◎米国におけるカナダ産生体牛・牛肉輸入をめぐる動向 (full story)

【ワシントン駐在員 唐澤 哲也 平成19年8月30日発】米国連邦控訴裁判所は8月28日、米国牧場主・肉用牛生産
者行動法律基金協会が求めていた、カナダ産生体牛および牛肉に係る輸入規則取り消しの申立てを全面的に
棄却する決定を公表した。この判決は、カナダからの30カ月齢未満の生体牛および30カ月齢未満の牛由来の
牛肉輸入を認める現行規則を適正とした第一審の判決を支持するものである。                   
  なお、米国農務省(USDA)は本年1月初め、現行の輸入条件を緩和し、30カ月齢以上の生体牛輸入な
どを認めるとする規則案を公表していたが、今後早ければ年内にも実施される見通しであるとされている。    

◎2011年までのNZ農畜産物価格、おおむね好調に推移 (full story)                                
 
【シドニー駐在員 井田 俊二 平成19年8月30日発】ニュージーランド(NZ)農林省は8月、2007年のNZ
における農畜産業と林業の現状および2011年までの見通しを公表した。これによると、2008〜11年の4年間の
農畜産物価格および農家収入は、今年までの4年間と比較して良好に推移すると見ている。2008〜11年の生乳
販売価格は、2007年を下回るものの、依然、高水準を維持するとしている。 

◎2007年上半期の豚肉と生乳生産は引き続き好調 (フィリピン)(full story)

【シンガポール駐在員 林 義隆 平成19年8月30日発】フィリピン農務省農業統計局は8月13日、2007年上半期
(1〜6月)の農業生産状況を公表した。農業部門全体における生産額(85年指標価格)は、前年同期比3.5
%増の1,597億ペソ(約3,993億円)となり、比較的好調であった第1四半期の成長率をほぼ維持している。
 畜産関係部門の生産量については、豚肉が同3.1%増の92万トン、生乳が同4.4%増の7千トンとなり第1四
半期に引き続き増加傾向で推移している。また、トウモロコシについては、同5.7%増の275万3千トンとなっ
たものの、同国農務省が掲げていた目標生産量の281万トンにはわずかに達しなかった。
      

◎アルゼンチン、生乳生産の減少から乳製品輸出減 (full story)

【ブエノスアイレス駐在員 横打 友恵 平成19年8月29日発】アルゼンチン国家動植物衛生機構によると、2007年
1〜7月の乳製品輸出量は前年同期比5.7%減の17万4,211トンとなった。チーズおよびその他の乳製品は、
前年同期を上回ったものの、粉乳などの減少が大きく影響した。このため、前年同期は粉乳が乳製品輸出量
の65.4%を占めていたが、2007年にはその割合を55.0%に下げている。一方、輸出額は豪州の干ばつの影響
などによる国際価格の上昇を受け、同2.3%増の4億3,113万ドル(500億1千万円)となった。
                           


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