週報「海外駐在員情報」


平成19年9月11日号(通巻782号)


◎欧州議会、牛乳・乳製品に関する制度の簡素化提案に合意(full story)  
                                                             
【ブリュッセル駐在員 和田 剛 平成19年9月6日発】欧州議会は9月5日、欧州委員会が本年2月に提案した
市場の統一を図るための共通市場制度(Common Market Organisations:CMO)の乳・乳製品分野での簡
素化を目的とした政策パッケージ案について、これを一部修正し合意した。修正案では、新たな政策パッケ
ージ導入に伴い削減される予算を、酪農分野に還元すべきとしている。    

◎米国の農業関係者、不法移民の取締規則の強化に苦悩 (full story)

【ワシントン駐在員 郷 達也 平成19年9月5日発】米国政府は8月10日、増加する不法移民対策として、不法
移民の雇用者に対する罰則の適用や国境警備の強化などを含む包括的な規則を実施すると公表した。これに
対し、雇用労働力の多くを不法就労者に依存しているとされる農業関係者の間には、取り締まりの強化によ
る労働力不足に対する警戒感が広がっている。 

◎乳業各社、相次いで乳価の引き上げを発表(豪州)  (full story)                                
 
【シドニー駐在員 横田 徹 平成19年9月6日発】国際的な乳製品需要の高まりを背景に乳製品の国際市場
価格の記録的な高値が続く中で、輸出を主体とする豪州の乳業各社は、国内での生乳集荷量を確保するため、
新年度(2007/08年度)に入り相次ぎ乳価の引き上げを表明している。一方、国内では、乳価の引き上げに
伴う小売価格への波及が徐々に現れており、今後の消費への影響も懸念されている。  

◎注目される粉乳輸出停止解除の判断(インド) (full story)

【シンガポール駐在員 佐々木 勝憲 平成19年9月6日発】インド政府は、乳製品価格の高騰による国内の消費
者価格上昇の懸念と、暑期の生産性低下に伴う脱脂粉乳不足を解消するために、2007年2月9日付けで、9
月30日を期限として脱脂粉乳、全粉乳を含む粉乳の輸出を停止している。9月30日以降の取り扱いについて
は、9月末に状況を勘案して判断するとしている。国内には、記録的な高値で推移する海外の粉乳価格を背景
として輸出停止措置の解除を期待する声と、国内の乳製品価格の更なる上昇への懸念から輸出停止の延長を
模索する声があり、政府が輸出停止措置の解除に対してどのような判断を下すのかが注目される。       

◎牛肉輸出をめぐるメルコスルの動向  (full story)

【ブエノスアイレス駐在員 横打 友恵 平成19年9月5日発】米国におけるBSE発生や豪州における干ばつなど
により、世界の牛肉貿易量が減少した中、メルコスル(南米南部共同市場)は、世界の牛肉貿易量の50%近く
を占める主要な牛肉輸出地域となっている。中でもブラジルは最大の輸出国であり、これまでの主要輸出先で
あったロシアのほか、原油高により好景気にある中東や北アフリカなどの新規市場への輸出も伸びている。
                           

元のページへ戻る