9月の需給動向

調査情報部調査情報第一課

国内の主要畜産物の短期需給動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。

  • ◇牛 肉 輸入量3カ月ぶりに前年同月を上回る

     9月の牛肉輸入量(部分肉ベース)は、34,384トン(0.8%)となり、3カ月ぶりに前年同月を上回った。国別では、輸入量の9割を占めている豪州産は、30,834トン(1.0%)と3カ月ぶりに前年同月を上回っている。また、7月27日に輸入手続が再開された米国産は、975トンと徐々に増加している。
  • ◇豚 肉 カナダ、デンマークからの冷凍品が大きく減少

     9月の豚肉輸入量(部分肉ベース)は49,355トン(▲24.9%)と3カ月連続で前年同月を下回った。国別内訳をみると米国18,114トン(▲1.9%)、デンマーク11,046トン(▲36.5%)、カナダ9,814トン(▲40.9%)、チリ4,400トン(▲8.2%)、メキシコ3,000トン(17.8%)となっており、中でもカナダ、デンマークからの冷凍品がそれぞれ5,383トン(▲58.2%)、11,046トン(▲36.4%)と大きく減少している。
  • ◇鶏 肉 18年度上半期(4〜9月)鶏肉生産量、かなり高水準

     農林水産省生産局畜産部食肉鶏卵課推計による9月の鶏肉生産量は、106,796トン(3.5%)となり引き続き高水準を維持している。今年度上半期(4〜9月)の生産量は643,007トン(前年同期比4.0%増)と平成5年以来の高水準で推移している。

     ひなのえ付け羽数も5カ月連続して前年同月を上回って推移しており、12月の最需要期に向け生産量は増加が予測される。

  • ◇牛乳・乳製品 脱脂粉乳の推定期末在庫、前年同月を8.7%下回る

     過剰在庫が問題となっている脱脂粉乳の9月末の推定期末在庫量は、70,600トン(▲8.7%)となり、前年同月と比較して4.900トンの減少となった。内訳は、農畜産業振興機構在庫が1,200トン、民間在庫が、前年同月と比較して7,900トン減の69,400トン(▲10.3%)となり、14年12月以来45カ月ぶりに7万トンを下回った。

     牛乳乳製品の需給緩和が懸念される中、牛乳消費が最も多くなる夏期需要に期待が持たれていたが、飲用牛乳等向け生乳処理量は24カ月連続で前年同月を下回る結果となった。

  • ◇鶏 卵 引き続き卸売価格が前年同月を上回る

     9月の鶏卵卸売価格(東京・M)は、1キログラム当たり187円となり、前月を29円上回った。16、17年の卸売価格は鳥インフルエンザの影響などで鶏卵生産量がかなり抑制されたことなどにより高水準で推移したため18年度の前半は前年同月を下回る月が多かったが8月以降、2カ月連続で前年同月を上回った。


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