ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成14年8月6日号(通巻542号)


EU農業における女性の重要な役割(full story)

【ブラッセル 山田 理 8月1日発】EU委員会は先般、「農業、女性に焦点
をあてて」と題するレポートを公表した。これによると、EUにおける農業従事
者の3人に1人が女性で、5戸の農家のうち1戸は女性による経営であり、女性
の存在なくしてEUの農業は成り立たないとしている。今後EUへの加盟が見込
まれる中東欧諸国などにおいても、農業従事者が減少する中で、女性が農業・農
村社会に対して果たす役割は大きいと指摘している。


米国、新たなWTO農業交渉提案を公表(full story)

【ワシントン 渡辺 裕一郎 8月1日発】米国政府は7月25日、世界貿易機関
(WTO)の農業交渉提案を公表した。これは、来年3月末までのモダリティー
確立に向け、2000年6月および11月の当初提案の内容をより具体化したものであ
る。主要な農業関係団体の多くが、本提案への支持を表明する中、中小の家族経
営が主体のファーマーズ・ユニオンは、「新農業法の下でのセーフティ・ネット
を縮小させる恐れがある」などとして失望のコメントを出すなど、不協和音も聞
かれる。


豪州南部からの中東向け生体牛輸出が暫定禁止(full story)

【シドニー 粂川 俊一 7月31日発】豪州連邦政府のトラス農相は7月16日、
豪州南部からのイギリス・ヨーロッパ種(ヘレフォード、アンガスなど)の中東
向け生体牛輸出の暫定禁止と、熱帯種(ブラーマン種など)の生体牛の船積み輸
送の制限の強化を行うよう指示したと発表した。これは豪州南部からサウジアラ
ビアに出荷された生体牛1,995頭のうち、輸送中と陸揚げ直後を含め半分近い880
頭が死亡したことに対する業界からの提案に応えたものである。


マレーシア、豪州とハラル食品の管理協定を締結(full story)

【シンガポール 宮本 敏行 8月1日発】マレーシアと豪州はこのほど、イス
ラム教徒が食することが可能なハラル食品の生産や流通などの管理体制を整える
共同作業に着手した。将来的には、両国による新ブランド作出の計画もあり、イ
スラム国家であるマレーシアと農畜産物の一大供給国たる豪州が手を携えたこと
で、世界のハラル食品の需給に影響を及ぼす可能性もある。


経済情勢悪化の中、アルゼンチン国際農牧展が開催(full story)

【ブエノスアイレス 犬塚 明伸 7月30日発】第116回アルゼンチン国際農牧
工業展が7月26日から8月6日まで開催される。しかしながら、現在、@生産資
材に対して残存するドル債務の返済方法未解決、A農業融資の不足、B口蹄疫ワ
クチン経費の生産者自己負担、C軽油の値上げなど経済情勢悪化のため多くの農
業問題を抱えている。

 

元のページへ戻る