ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成15年2月18日号(通巻566号)


EU委員会、APSの申請受付を事実上終了(full story)

【ブラッセル駐在員 関 将弘 2月12日発】EU委員会は、昨年末から実施してい
る豚肉の民間在庫補助(APS)の申請受付を一時停止する決定を行った。これによ
りこのたびのAPSの申請受付は事実上終了した。豚肉価格の低下傾向に歯止めがか
かったと判断したものと考えられる。一方、EU豚肉の重要な輸出先の1つであるロ
シアは本年4月1日から食肉の輸入に関税割当制を導入する指令を制定した。

USDA、食肉等の安全性確保への取り組みを公表(full story)

【ワシントン駐在員 道免 昭仁 2月12日発】 米農務省(USDA)食品安全検
査局(FSIS)は2月10日、一昨年の同時多発テロ発生を契機として、国内の食肉、
家きん肉および鶏卵生産における安全性確保の重要性、FSISが果たす役割、安全
性確保への取り組みなどをまとめた小冊子を発行した。マッキーFSIS長官は公表
にあたって、「食料の安全性確保が国民の最大の関心事となっており、これはFSI
Sの最重要課題である」と述べた。

フィードロット飼養頭数増加も多くの不安定要素を抱える(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 井上 敦司 2月12日発】 豪州フィードロット協会(ALFA)
は2月4日、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)との共同調査による四半期ごとの
全国フィードロット飼養頭数調査結果を発表した。これによると、干ばつの影響によ
る牧草不足から、フィードロットに導入される肉牛が増加し、2002年12月末の総飼養
頭数は70万6千頭となり、前回調査の9月末と比べると8%増加した。日本向けを中
心とした輸出量の減少から回復の兆しを見せ、国内需要も好調な反面、フィードロッ
ト産業は干ばつによる多くの不安定要素を抱えており、ALFAでは、2003年はフィ
ードロット産業が試される年になるとみている。

消費者への浸透が滞る乳製品管理規程(シンガポール)(full story)

【シンガポール駐在員 小林 誠 2月11日発】 シンガポールの輸出入統計によれば、
2002年の同国の飲用乳輸入量は、前年比18%増の 3万6,126トンに達しており、大半
がオセアニアからの輸入で占められていた。生乳の国内生産がほとんどない同国では、
飲用乳の衛生品質の向上は大きな問題であり、政府は新たな管理規程を制定して消費
者保護に乗り出した。同規程は、消費者にも品質保持の一翼を担わせるものとなって
いるが、一般への周知は進んでおらず、製造・販売サイドだけが先行した形となって
いる。

2002年の生乳生産、3年連続の減少(アルゼンチン)(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 2月12日発】 アルゼンチン農牧水産食糧庁によ
ると、2002年における同国の生乳生産量は、前年比14.0%減の815万キロリットルと
大幅な減産となる見込みである。こうした大幅な減産などを背景に、同年における乳
価は上昇傾向で推移した。一方、2002年の牛乳・乳製品の輸出量は、年初に実施され
た通貨切り下げで価格競争力が向上したことなどから、前年比 48.5%増の157,400ト
ンと大幅に増加した。また、2003年の生乳生産量は、前年をやや上回る860万キロリ
ットルと見込まれている。  

 

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