ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成15年7月15日号(通巻586号)


CAP改革に関係団体から非難の声(full story)

【ブラッセル駐在員 関 将弘 7月9日発】 EU農相理事会は、6月26日、EU
の共通農業政策(CAP)改革について合意した。このことについて、EU域内の
消費者団体等からは、改革が不十分であるというコメントや、合意内容が農産物部
門同士、加盟国同士の競争をゆがめることになるとするコメントが発表されている。
一方、農業者団体のうち、特に酪農関係団体からは、合意内容は酪農に重大な悪影
響を及ぼすと強く非難するコメントが発表されている。

米生乳団体、独自の生乳生産削減プログラムを開始(full story)

◎ 牛肉チェックオフ制度に対し連邦控訴裁判所が違憲判決

【ワシントン駐在員 道免 昭仁 7月9日発】 米国最大の生乳生産者団体であ
る全国生乳生産者連盟(NMPF)は7月3日、低迷する生乳価格の回復を目的と
する団体独自の生乳生産量削減プログラム「Cooperatives Working Together(
CWT)」を開始すると発表した。プログラムでは、参加者から生乳生産量換算で
100ポンド当たり5セント(キログラム当たり約13銭)を徴収し、これを財源に生
乳生産量を削減した参加者に対する補償金の交付などを実施するとしている。プロ
グラムが順調に執行された場合、生乳価格は100ポンド当たり約23セント(キログ
ラム当たり約61銭)上昇するとしている。

豪州、南米ケアンズ諸国との連携を強化(full story)

【シドニー駐在員 粂川 俊一 7月9日発】  豪州連邦政府のトラス農相は7月
上旬、南米諸国を訪問し各国首脳との会談を行った。多くの国々がケアンズ・グル
ープに属する南米諸国との関係の緊密化を図り、今後の世界貿易機関(WTO)交
渉における連携を強化する動きの1つとみられる。 ウルグアイとは、食料や貿易、
農業の問題に協力することに関する「覚書」(Memorandum of Understanding) に
調印し、チリとはFTAを主な議題に会談し、アルゼンチンでは、豪州農業資源経
済局(ABARE)とアルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイの加盟国
による南米南部農牧審議会(仮称:CAS)の調査・研究などに関する協力を促進
する「覚書」に調印したことを発表した。

米国産鶏肉の輸入禁止解除を示唆(インドネシア)(full story)

【シンガポール駐在員 小林 誠 7月9日発】 世界貿易機関(WTO)は、6月
28日と30日の2日間にわたって、98年に続きインドネシアについて2回目の貿易政
策検討会を開催した。事務局による報告書は、特に米や砂糖といったセンシティブ
な分野における貿易政策を場当たり的にみえるとし、透明性の向上と公的な監視が
必要であるとしており、鶏肉については、輸入規制の不透明な例として言及してい
る。同国は2000年から米国産を中心とする鶏肉の輸入禁止措置を講じていたが、検
討会に提出した報告書では解除を示唆している。

輸出が好調の中、牛乳・乳製品輸出は低調(アルゼンチン)(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 犬塚 明伸 7月8日発】 アルゼンチン国家統計局が発表し
た貿易統計によると、1〜5月の輸出額は116億4,500万ドル(約1兆3,741億円:1
ドル=118円)、輸入額は46億8,800万ドル(約5,532億円)、貿易収支は69億5,700
万ドル(約8,209億円)と大幅な貿易黒字となった。 品目別輸出額を見ると農林水
産品および農林水産加工品で約6割を占めており、農産品輸出が好調であった。し
かしながら、牛乳・乳製品(製品重量ベース)の1〜5月の輸出量は前年同期比22.9
%減の 約6万3,700トンとなっており、特に前年において輸出量の約4割を占めて
いたブラジルが同65.3%減と激減している。

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