ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成15年11月18日号(通巻603号)


EU委、ホルモン牛肉問題解決に向け新指令を発効(full story)


【ブリュッセル駐在員 山ア 良人 11月12日発】 EU委員会は10月27日、世界貿
易機関(WTO)の紛争解決機関(DSB)に対し、EU委員会が成長促進ホルモン
使用に関する新しい規則を施行した旨を通知するとともに、米国、カナダが実施して
いるホルモン牛肉問題についての制裁措置の解除を要求した。EUが成長促進ホルモ
ンを使用した牛肉について輸入禁止していることは、科学的な根拠がないとして米国
、カナダがWTOに提訴し、長年両国で議論が行われている。

米国食肉輸出連合会、日墨FTA交渉の進展を注視(full story)


【ワシントン駐在員 犬飼 史郎 11月12日発】  米国食肉輸出連合会(USMEF)は、
11月5日から7日までアリゾナ州ツーソンにおいて、定期会合を開催した。今回の会
合では、日本とメキシコの間で進められている二国間自由貿易協定(FTA)交渉につい
て、メキシコと同等な条件が米国にも与えられるよう米国通商代表部(USTR)をはじ
めとする政府関係機関に働きかけていくとした。また、カナダからの生体牛等の輸入
の規則案が米国農務省(USDA)から示されたことについて、USDAと協力し日本をはじ
めとする海外市場への牛肉等の輸出が引き続き可能となるよう努力していくこととし
た。

豪州豚肉産業、拡大基調続く(full story)

【シドニー駐在員 井上 敦司 11月13日発】  豪州の豚肉産業の規模は、生産量で
みると日本の約3割にとどまり、かつてはそのほとんどを国内で消費していた。近年
、主要豚肉輸出国の一部に口蹄疫などの家畜伝染病が発生したことから、それを契機
に豚肉の輸出量が増加し、生産量も増えてきている。2002年の豚肉生産量は堅調な輸
出に支えられて前年比 8%増の約41万トン(枝肉ベース)、輸出量は前年比23%増の
約6万4千トン(船積重量)となった。生産量に対する輸出量の割合も年々増加して
きている。

豚肉調製品の輸出を促進(タイ)(full story)

【シンガポール 斎藤 孝宏 11月12日発】 タイの農業関連産業企業であるベタグ
ロ社は食品大手チャロンポカパン(CP)社に次ぐ規模の飼料生産部門を持ち、全国
でブロイラーや豚の生産を行っているが、今後、日本の食品企業と合弁で豚肉調製品
の日本向け輸出を計画している。しかし、タイは依然として口蹄疫(FMD)発生国
であり、タイのFMD清浄化へはまだ時間がかかる見込みであることから、豚肉輸出
については、当面、調製品に特化せざるを得ない状況である。

ブラジルにおける遺伝子組み換え大豆をめぐる情勢(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 11月12日発】  ブラジルでは、2003年9月25日付
け暫定令第131号により、2003/04年度の作付けに GM大豆の種子を利用することを希
望する生産者に対して、誓約書への署名が義務付けられている。こうした中、ブラジ
ル農務省ジマルジオ事務次官が11月10日に行った発表によると、同省はこれまで、全
国の10州から 11,199件の誓約書を受理した。また、パラナ州政府が州全域を同暫定
令の適用外と認めるよう農務省に要請したことについて、同州の生産者から225件も
の誓約書が提出されたことを踏まえると、その要請に応えることは困難であるとして
いる。
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