週報「海外駐在員情報」


平成19年7月24日号(通巻776号)


◎2007/08年の義務的休耕率をゼロとする提案を公表(EU)(full story)  
                                                             
【ブリュッセル駐在員 和田 剛 平成19年7月18日発】欧州委員会のフィッシャー・ボエル委員(農業・農
村開発担当)は7月16日、EUをはじめ世界的に厳しい穀物需給の現状にかんがみ、2007年秋および2008年春
に播種する耕地について、その義務的休耕率をゼロとする提案を公表した。これにより、欧州委員会の試算で
は、1,000〜1,700万トンの穀物増産が期待され、家畜飼料も含めたEUにおける厳しい穀物需給が改善される
ものと期待される。 

◎米国農務省、2007年度のトウモロコシ生産量は過去最高水準と予測  (full story)

【ワシントン駐在員  唐澤 哲也  平成19年7月19日発】米国農務省は7月16日、同省が先に公表した2007年
の作付実績(推計値)を反映させた、飼料穀物の需給予測を公表した。これによると、2007年度のトウモロ
コシ生産量は、作付面積が大幅に増加したことにより、前年度比22%増の128億4千万ブッシェルと過去最高
水準になるものと見込まれている。また、トウモロコシ需要のうち飼料向けは前年度比1%減となるものの、
小麦の飼料仕向け量が大幅に増加するため、飼料仕向け量全体では前年度比4%増となるものと見込まれて
いる。

◎畜産物の小売価格、干ばつで相次ぐ値上げ(豪州)(full story)                                
 
【シドニー駐在員 横田 徹  平成19年7月19日】2006年の大規模な干ばつの影響がいまだ残る中で、7月に
入り乳業メーカー数社は卸売価格引き上げの動きを見せるなど、畜産物小売価格のさらなる上昇が懸念され
ている。一方で、国内の生産者などからは、小売価格の引き上げ幅が農家販売価格の上げ幅を大きく上回る
として、適切な調査の実施を求める声が出てきている。 

○ 豪州の干ばつ、一部地域では沈静化の兆し                     

◎輸入乳製品価格の上昇の影響が広がる(インドネシア) (full story)

【シンガポール駐在員 佐々木 勝憲 平成19年7月18日発】インドネシアにおいて、輸入乳製品価格の上
昇の影響が広がっている。東部ジャワ地域では生乳価格が実質値上げされ、乳製品の小売価格の上昇にもつ
ながっている。こうした影響により、農業大臣は乳業メーカーに豪州やニュージーランドに代わる原料供給
先を検討するよう示唆する一方、飼料価格の上昇により、乳製品価格の上昇の恩恵を受けていない生産者も
いるとされている。       

◎パンパ放牧地帯で感染症の防止対策が進む(アルゼンチン)   (full story)

【ブエノスアイレス駐在員 松本 隆志 平成19年7月16日発】ブエノスアイレス州農務省は6月7日に、生殖器感
染症を持つ種雄牛の摘発を目的とした2007年度種雄牛計画を公表した。これまで同計画では、同州中東部の
湿地帯の特に小規模経営を対象に、所有する種雄牛の生殖器感染症の検査の実施と衛生管理の徹底のための
講習会の開催を行ってきており、年々、種雄牛計画への参加頭数が増加している。また、同計画は、対象農
家の拡大と生殖器感染症を持つ種雄牛の更新費用の低利融資を中心に、生殖器感染症対策を進めている。     


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