週報「海外駐在員情報」


平成19年5月29日号(通巻768号)


◎世界の農産物市場の見通しを公表(EU)(full story)  
                                                             
【ブリュッセル駐在員  和田 剛  平成19年5月23日発】欧州委員会は5月下旬、2007年版の今後の世界の農産物市
場の見通しを公表した。このうち、今後10年間の農産物価格の見通しについては、干ばつの影響や、空前のバ
イオ燃料利用の拡大による農産物需要の増加を背景に、2005年12月時点での「比較的安定的に推移する」との
分析結果から、「上昇局面に入った」と見直されている。         

◎アイオワ州立大、エタノール生産拡大の影響を多角的に分析(full story)

【ワシントン駐在員 郷 達也 平成19年5月24日発】アイオワ州立大の研究者グループは5月17日、米国における
エタノール生産量の拡大による穀物や畜産物の生産、価格、輸出、消費などへの影響を分析した研究論文を公
表した。 
  これによると、原油価格が先物相場に基づく予測の範囲内で推移した場合、米国のエタノール生産量は2011
年に148億ガロンに達し、トウモロコシの生産者価格は3.40ドル/ブッシェルになるとしている。また、生産
コスト上昇の結果、畜産物の生産量は縮小し、小売価格が上昇すると見込んでいる。              

◎経営環境の悪化でフィードロット飼養頭数は減少(豪州)(full story)                                
 
【シドニー駐在員 横田 徹  平成19年5月23日発】豪州フィードロット協会(ALFA)は5月16日、豪州
食肉家畜生産者事業団(MLA)との共同調査による四半期ごとの全国フィードロット飼養頭数調査結果を発
表した。これによると、2007年3月末時点の総飼養頭数は87万3千頭となり、前回調査(2006年12月末)比で
3.9%減少、前年同期比では2.5%の減少と、5期ぶりの前年同期比割れとなった。 

○豪州干ばつ地域に恵みの雨、穀倉地帯では早くも豊作を期待          

◎シンガポールとインドネシア、AI対策国際協力(full story)

【シンガポール駐在員 斎藤 孝宏  平成19年5月24日発】シンガポールとインドネシア政府の両保健担当相は5月
9日、今後3年間における鳥インフルエンザ(AI)対策プロジェクトを行う覚書に署名したと公表した。そ
れによると、このプロジェクトは、2005年に韓国の釜山で行われたアジア太平洋経済協力(APEC)会議で
の合意に基づくもので、総額450万ドルの予算で、インドネシア内でのヒトへの感染防止を主眼に置き、米国の
協力も得るとしている。                   

◎EUが個体識別システムの厳格な運用を要求(ブラジル)   (full story)

【ブエノスアイレス駐在員 松本 隆志 平成19年5月23日発】2007年1月から4月のブラジル産牛肉輸出は前年を大
幅に上回る水準となっており、輸出国を見ると、EUは重要な輸出先となっている。しかしながら、EUはブ
ラジルの牛個体識別制度の運営に問題があることを指摘しており、問題が改善されない間に、新たに口蹄疫発
生が確認された場合、ブラジル産冷凍・冷蔵牛肉の輸入を停止するとブラジル政府に通告したと伝えられてい
る。          

 

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