5月の需給概要

国内の主要畜産物の短期需要動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。
・牛肉および豚肉の数量は部分肉ベースです。

  • ◇牛 肉 輸入量、前年同月を大幅に上回る
    5 月の輸入量は48,136トン(部分肉ベース)となり、前年同月比68.7%増と、 5 カ月連続で前年同月を上回った。これで、17年度累計は93,912トンとなり、前年同期を32.7%上回った。これは、15年12月の米国BSE発生に伴う米国産牛肉の輸入一時停止措置により輸入量が激減したこととあわせて、豪州の供給態勢が整備され、同国からの輸入量が大幅に増加したことによる。
  • ◇豚 肉 輸入量、前年同月をやや下回る
    5 月の輸入量は、85,897トンとなり前年同月を3.8%下回った。16年度の関税の緊急措置が解禁した 4 月は、前年同月をやや上回ったが、 5 月は 2 カ月連続して前年同月を上回ることはなかった。豚肉輸入量は、平成13年度以降、 4 年連続して第1四半期(4月〜6月)の輸入量が関税の緊急措置の発動基準を超え、 8 月からSGが発動されていた。
  • ◇鶏 肉 上向く、鶏肉生産量
    生産量は、ブロイラー用ひなのえ付け羽数が高水準に推移していることから、前月に引き続き前年同月を上回り107,364トン(4.5%)となった。一方、鶏肉輸入量は、ブラジル産に一極集中し、鳥インフルエンザ発生以前より輸入量全体の規模が縮小している。
  • ◇牛乳・乳製品 飲用牛乳等向け処理量、前年同月をわずかに下回る
    5 月の飲用牛乳等向け処理量は、41万6千トンとなり、前年同月比2.6%減と、9カ月連続で前年同月を下回った。業務用も2万2千トンとなり、前年同月を4.9%下回った。
    飲用牛乳等の増減は、気候に大きく影響されるため、今後の梅雨の状況や、夏の天候が気になるところである。
  • ◇鶏 卵 卸売価格、 3 カ月連続で下げる
    5 月の鶏卵卸売価格(東京・M)は、 1 キログラム当たり222円と前年同月を大幅に上回ったものの、前月よりも17円値を下げた。東京への入荷量が回復したことなどから価格は弱含みとなった。
  • ◇飼 料 3 月の配合飼料の工場渡価格、 3 カ月連続で前年同月を下回る
    農林水産省の「流通飼料価格等実態調査」によると、 3月 の配合飼料の工場渡価格(全畜種加重平均)は、38,250円(消費税抜き)となり、前年同月を2.4%下回った。

     全農が発表した配合飼料供給価格は、 1 〜 3 月期が10〜12月期に対し、全畜種総合平均トン当たり約1,800円引き下げられたことから、 3 カ月連続で前年同月を下回った。



     

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