需給動向 国内 |
農林水産省「牛乳乳製品統計」によると、食品の製造または加工用に販売される業務用牛乳※の生産量は、4月以降前年割れが続いている。特に夏場以降の9月、10月はそれぞれ2万4千キロリットル(同15.9%減)、2万6千キロリットル(同12.6%減)と2ケタの大幅な落ち込みとなっており、11月は2万8千キロリットル(同4.6%減)と減少幅は縮小したものの、年度累計(4〜11月)では前年を8.1%下回る状況となっている。 減産の主な要因は、記録的な猛暑によりミネラルウォーターやさっぱりとした清涼飲料が好まれたことなどにより、最大の仕向け先である缶コーヒーの消費が減少し、11月も回復していないことによるものと考えられる。 業務用牛乳は、牛乳生産量全体に占める割合は、約1割に過ぎないものの、牛乳の消費に歯止めがかからない中、生産量は15年度の調査開始以降20年度まで前年を上回って推移していた。今後も減少傾向が続けば2年連続での前年割れとなる(図4)。
こうした状況の中、(社)日本酪農乳業協会は22年12月、平成22年度の生乳及び牛乳乳製品の需給見通しについて公表した。これによると、22年度第4四半期の牛乳生産量(業務用を含む)は、71万2千キロリットル(前年同期比3.2%減)、年度全体では303万9千キロリットル(前年度比2.5%減)と消費の低迷を背景に前年を下回って推移するとしている。 ※牛乳のうち、直接飲用に仕向けられたものを除き、製菓用や飲料用等の食品原料用(製造・加工用)として仕向けられたものをいう。 |
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