ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成12年3月7日号(通巻427号)


EU委、オランダを硝酸塩指令違反で提訴(full story)

【ブラッセル駐在員 島森 宏夫 3月2日発】EU委員会は、このほどオランダ
を「硝酸塩指令」違反で欧州裁判所に提訴することを決定した。オランダの法令で
は家畜のふん尿の土地への投入制限量を直接定めておらず、その罰則も不十分であ
るため、地下水汚染や北海の富栄養化を引き起こす恐れがあるなどの問題点を指摘
した。


USDA、2009年までの農産物需給予測を発表(full story)

【ワシントン駐在員 樋口 英俊 3月1日発】米農務省(USDA)は先ごろ、
2009年までの農産物の需給予測を発表した。これによれば、長期的には、世界
のマクロ経済環境の好転により、農産物需要が拡大することから、輸出増に伴う市
場価格の上昇、引いては米国生産者の収入増加につながると予測している。


豪州需給予測、肉牛、酪農ともに明るい見通し(full story)

【シドニー駐在員 藤島 博康 3月2日発】豪州農業資源経済局(ABARE)主
催の年次観測会議が2月29日から3日間、首都キャンベラで開催された。肉牛に関
しては、輸出需要の増加などを背景に価格は上昇、酪農に関しては、生乳価格支持制
度廃止による影響が不透明ながらも、生乳生産は中期的には依然拡大基調にあるなど
の見通しが示された。


GM作物の試験栽培で議論が白熱(フィリピン)(full story)

【シンガポール駐在員 外山 高士 3月2日発】フィリピンでは、遺伝子組み換え
(GM)作物の試験栽培の賛否をめぐって、議論が白熱している。農民と非政府組織
は、試験栽培に反対し、試験の中止を最高裁判所に訴えているが、農務長官や上院農
業委員長は、生産性を向上させる可能性を否定する必要はないなどとして、試験の継
続を支持しており、今後の両者の動向が注目される。


ブラジル、サンパウロ州の牛肉需給がひっ迫(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 浅木 仁志 3月2日発】大都市サンパウロ市を抱え食
肉需要の大きいサンパウロ州が口蹄疫の清浄地域に認定される可能性が出てきたこと
で、同州の食肉需給がひっ迫するという皮肉な結果になっている。口蹄疫に関して地
域主義を認めることは食肉輸出の門戸を開く一方、国内の食肉流通が地域をまたがる
場合、国によっては需給の混乱を引き起こすようだ。

 

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