ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成13年2月13日号(通巻471号)


EU、農業経営のリスク管理に関する報告書を公表(full story)

【ブラッセル駐在員 山田 理 2月8日発】EU委員会は先般、農業経営におけ
るリスク管理の現状および今後の方向性に関する報告書を公表した。価格変動など
に対処するリスク管理手法として、先物およびオプション取引の活用に加え、各加
盟国における農業保険制度の拡充を求めている。また、カナダの農業所得災害支援
対策(AIDA)を有力なリスク管理手法であると評価しているが、税制等の問題
からEUでの実施は困難であるとしている。


カナダ生産者団体、酪農制度への異議に反撃姿勢(full story)

【ワシントン駐在員 渡辺 裕一郎 2月8日発】世界貿易機関(WTO)協定違
反と認定され、その変更が求められているカナダのスペシャル・ミルク・クラス制
度に関し、申立国である米国およびニュージーランドとの決着がいまだ見られない
中で、カナダの酪農生産者団体は、これら2ヵ国の動きをけん制するため、WTO
への逆提訴の可能性も示唆するなど、反撃姿勢を強めている。


肉牛・羊生産者に15年ぶりの好景気到来(NZ)(full story)

【シドニー駐在員 野村 俊夫 2月8日発】ニュージーランド(NZ)の食肉・
羊毛エコノミック・サービスによると、同国の肉牛・羊生産者は、85年に新経済政
策(規制緩和)が導入されて以来、15年ぶりの好景気に沸いている。過去1年間の
良好な気象状況が食肉や羊毛の生産量を増加させており、NZドル安が生産者の手
取りを押し上げたことに加えて、国際需給のひっ迫見通しなどが先行きを明るくし
ている。


フィリピン、米国産鶏もも肉の輸入許可をめぐり紛糾(full story)

【シンガポール駐在員 小林 誠 2月8日発】フィリピン農業省畜産局は2月5
日、ロシア向け輸出の表示があるために揚陸を禁止されていた米国産鶏もも肉の通
関を認めると発表した。これに対し、フィリピン国内の鶏肉生産者は、昨年、米国
産鶏肉の輸入によって引き起こされた鶏肉価格の暴落を再び誘起し、国内産業の存
立を脅かすものだとして、強く反発している。


アルゼンチン羊肉生産について(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 2月8日発】アルゼンチンの羊肉生産は、
同国南部パタゴニア地域を中心に行われている。アルゼンチン農牧水産食糧庁は、
同国の羊肉産業について、近年における羊飼養頭数の減少が同産業の成長の限界を
示しているものの、アルゼンチン産羊肉がEUに受け入れられる品質であることか
ら、原産地表示や有機認証により競合する食肉に対する差別化を図ることなどで競
争力が向上する可能性もあるとしている。

 

元のページへ戻る